材質はSSです。このころのSSは錆びない鉄として最先端の金属=貴金属の扱いを受けていました(昨今のインターネットの普及で、材質についての研究が進んでいるようですが、どうもよくわかりません。ご存知の方がいらっしゃいましたら、御教示願えれば幸いです)。
9-90 Ref不明 |
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こうして、何本ものPATEKのことを書くと、お金持ちを想像しそうですが、そんなことはありません。ごくごく普通のサラリーマンです。
では、なぜこんなに買うことができたかというと、自動車を所有したことがないのと、お金のかかる趣味を持たなかった(持てなかった)ことでしょうか。
自動車は、若いころは本当に欲しかったのですが、都内在住の身には駐車場代が高すぎました。また、比較的駅から近いところに住んでいたこともあり、どこに出かけるのも電車のほうがずっと便利という状況の中、自動車を所有する意味が見いだせませんでした。自動車に乗るのはどう考えても月に1回程度、それも純粋にドライブするためだけに毎月数万円もの出費では、さすがに割に合いません。結果的に、今まで一度も所有したことがないままです。
でも、いつか、MercedesのW111 Coupe(220SE)(リンク先はコンバーチーブルですが)をアップデートして乗りたいです。
お金のかかる趣味というと、思い浮かぶのはゴルフでしょうか。いまでこそだいぶ安くなりましたが、バブル当時の会員権はとんでもない値段がついていました。ビジターでの料金も高かったと聞いています。仕事柄、接待ゴルフをすることもなく、プライベートでも周囲の人間が誰もしていなかったこともあり、結局しないままです。また、ゴルフ自体が一時期より下火になってしまい、そのままグリップを握ったこともない状態が続いています。
カメラも好きですが、腕の悪さは自覚がありました。広角レンズを使っての良い写真など夢のまた夢です。そうかと言って望遠レンズでは、何を撮っても、「日の丸写真」の量産です。最近でこそ、必要に迫られ「ブツ撮り」をはじめましたが、カメラより照明に手間をかける方が大事だということが、やっとわかりました。
デジカメはなかなか、精密機械としての趣味の対象にはなりにくいです。しかし、今となってはフィルムカメラでは効率が悪すぎます。今後いくらお金があっても、IIIC(Luftwaffen)、M3(70万台)、F(640万台)、F2(T)、F3(Limited かP)、マキナ670、(全部欲しかったカメラです)などのカメラを使うことはないでしょう。使い勝手の良さから70-180mm Zoom Micro Nikkorは魅力的ですが、「スタジオ」の狭さから、コンパクトカメラで撮っています。
オーディオも好きですが、都内マンション在住の身には、オーディオシステムを買うことすら、叶いませんでした。ヘッドフォンで聞かなければならないような環境では、高価なオーディオシステムなど、夢のまた夢です。音を出すことすらできないのでは、宝の持ち腐れです。いつか、周囲を気にしなくて済み、十分に広いところに住むことができたら、Luxman L-570X's(ノーマルの570も、570Z'sもいいなぁ)、Sonus Faber ELECTA AMATORが欲しいです。甘い、あのとろけるような音のするELECTA AMATORで、キャスリーン・バトルの曲を聴きたいです。
時計を購入したのは「場所を取らない」という、現実的な側面もあるのです・・・。
自動車、お金のかかる趣味を、そっくりそのまま時計の購入資金に充てたとしたら・・・、決して遠い世界の、非現実的な話ではないことが、お分かりになっていただけると思います。