2015年9月5日土曜日

PATEK PHILIPPEのこと(1)

 昔、時計に興味がありました。
 
 時計は、腕に載るという観点で選んでいます。私は色が白く、手首が細いので、細長い角型の時計が好みです。


PATEK PHILIPPE Ref.425 Pt

尾錠もオリジナルです
このRef.425は一目惚れです。その日はカラトラバオート(Ref.3403)を買いに行ったのですが、腕に載りませんでした。たまたま横にあったRef.425を載せたところ、吸い付くように腕に載りました。その瞬間、カラトラバオートは視界から消え、Ref.425が私のところにやってきました。同じ9-90を使っている他のモデル、トップハット(Ref.1450)フレアード(Ref.1593)耳たぶ(Ref.2442)は、写真で見ると、素晴らしいデザインですが、残念ながら私の腕には載りません。そうした意味ではピンクゴールドも選択肢から外れます。色が合わないのです。そういえば、両親ともに銀色の時計が似合います。母はいつも角型のSSのWittnauerの時計をしています。もともとは父が買ってきたものですが、父には小さかったようで、母が使うようになりました。私がPtのRef.425を選んだのも、両親の影響が大きいです。

 Ref.425は写真で見ると、縦の比率が長く、細長すぎる印象がありますが、実際に腕の載せて見るとまったくそのようなことはありません。少なくとも、私には一番しっくりきます。

 コンディションの良いの9-90のリューズを巻いた時の感触は、なんとも言えないほど滑らかな感触を持ちます。

 何人かの時計師と、何があの滑らかな感触を実現しているのか考えてみたことがありました。
 
 コハゼの形状、巻き上げ機構のアガキの少なさ、磨きの仕上げの良さが要素としてあがりました。コハゼのわずかな摩耗具合でも変わるので、同じようにするのは事実上不可能ですよ、と言われました。

 手廻しのミルを空回りさせた時、OLD PATEKの感触を再現するなどという、大それたことは申しません。ただ、このような、何度でも廻したくなるような気持ちにさせるものにしたいものです。

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