写真を見るとF101、F303は同じように、打ちぬいた板を重ねるタイプの刃が使っており、単体の写真を見るだけでは似たような刃を使っているように見えます。また、大きさの判別が難しいため、上の刃の形状とエッジの立ち方が異なる程度にしか見えません。
組み込んだ状態で上から見ると、それほど変わらないように見えますが、実際は大きさ、外刃の形状がだいぶ異なります。
コーノF303 高さ(18.5mm)・径(45mm)・螺旋形状(五条)
コーノF101(通常モデル) 高さ(19mm)・径(32mm)・螺旋形状(五条)
大きさも、螺旋の角度も、刃のエッジも異なります |
下から見ると大きさの違いがよくわかります |
この際なので、F101とF303の刃を分解してみました。
F303の刃は、固くネジ留めされていますが、分解が可能です。非常に固くネジ留めされているため、コーヒーの粉じんは中まで入り込むことはありません。回り止めに、Dカット加工がされ、表裏ともニッケルメッキがされています。高級機にふさわしい構造と仕上げです。
裏側 コーヒーの粉じんは内部まで入り込んでいない |
F101先端部 |
メッキ代のコストを下げるためか、組み立ててからメッキ、ギザ加工をしているようです。全体にメッキをしていないせいか、ネジで完全に密着させていないためか、内部はさびています。回り止めは、二面加工です。
どの面もさびています。2つくっついているのは、さびで、はがれないためです。 |
下から見ると、刃の先端が曲がっており、組み立ててから加工していることがわかります |
F303とF101の、どちらが使いやすいかですが、本体の形状が異なるのでなんとも言えないのですが、F101の方がなめらかに感じます。理由は径の大きさなのか、エッジの立ち具合なのか、外刃の形状なのか、螺旋の強さなのか、それとも他の何かなのかはわかりません。
必ずしも、コストをかけた作りの良い刃の方が、挽き心地が良いわけではないところが難しいです。さらに研究の必要性を感じます。
この比較は非常に参考になりました。豆を砕くような感じの粗挽きには、この形状の刃が一番よいのではないかと推測していますのでとても興味深いです。
返信削除F101は所有しておりませんので、できましたら再度組み上げた際には、同じ豆の同じ量、同じ粗さで、挽き時間、挽き心地、粒度のバラツキ比較などして頂けたら幸いです。勝手な希望ですみません。
PS
F303に教えて頂いたボールベアリングが付きました。下側のみですが回転良好です。情報ありがとうございました。
F303にベアリングが付いたとのこと、良かったですね。
削除F101ですが、分解したは良いのですが、組み上げは、なかなか大変そうです。新規に部品を作り直さないといけません。また、比較項目も、同じ粗さに揃えるのはなかなか難しそうですが、ご期待に添えるようにしたいと思います。少々お時間を頂戴することになるかと思いますが、私自身も似たような項目で比較したいと思っておりましたので、必ずご報告いたします。