ラベル KONO式(コーノ式) の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル KONO式(コーノ式) の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2019年5月18日土曜日

フレーバーコーヒーさま(愛知県西尾市)にお邪魔してきました

 先日、こちらのコメント欄でときどき読者様よりご紹介をいただきました「フレーバーコーヒー」さまにお邪魔をして参りました。

 事前にメールで自己紹介をしておいたのですが、実際にどのような反応を示されるか心配でした。だいたい、忙しいのに全く面識のない人間から、「ミルを作っている者ですが見て欲しい」などと言われたら、面喰うと思います。

 お店に伺うと、DirectFireRoast 環 代表 長屋さんが最初にいらっしゃいました。メールを差し上げたものなのですがと名乗りますと、奥から中川さんが出ていらっしゃり「ああ、ミルの方ですね。非常に興味深いものと思っていました。部品をお持ちになったのでしょう。早速試してみましょうよ!」と思ってもみない反応が返ってきました。私としては、ご挨拶から始まり、世間話をしながら様子を伺い、大丈夫そうだなと思ったら部品をおずおずと取り出して、良かったらお時間のある時に使ってみていただけませんでしょうか。もしも、お時間をいただけるようでしたら、今ではいかがでしょう・・・。まで行ければ嬉しいなと思っていたので、存外の好意的な反応に飛び上がりそうになりました。

 結論から申し上げますと、大変勇気づけられました。

①挽いたときの香りが非常に強い。業務用で使っているグラインダーと比べれても明らに違う(中川さん)。長屋さんも同意。
②昭和の味がする(長屋さん)。どうやら苦いようです。モデルとなっているKONOのミルは昭和のものだから、そういう味がするのは、ある意味当然だ(中川さん)とのコメントがあり、そうなのかなと思いました。
③挽くのに異常に時間がかかるのを何とかしてほしい。これでは億劫になり使わなくなってしまう。使われないのでは意味がない。挽くときの重さ、チャフの問題とトレードオフの関係にあるようだが、間違いなく挽く速度を上げるべきだ(中川さん、長屋さん おふたりとも強くコメント)

豆の種類や量を変えたり、刃の組み合わせを変えて挽く速度を上げて見たりしてテストをしていたところ、気が付いたら2時間以上も長居してしまいました。あまりに本題のことばかりで盛り上がったので、帰りの電車の中で、写真の一枚も撮らずに帰ってきたのに気が付きました。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 ありがたいことに、資金が問題ならば、クラウドファンディングで資金を調達し、製作して欲しいとの力強い言葉を戴きました。

 今回は内刃、内刃の固定部品だけをクラウドファンディングで資金を調達し、製品化してほしいとの要望だったと理解しています。
セラミックスリムMSS-1の外刃(右奥)と互換性のあるF101相似内刃(左手前)内刃の固定部品(左奥)
右手前は、MSS-1に内刃の固定部品なしにダイレクトに組み立てることができる用に作った試作品

 実は、今まで私もクラウドファンディングによる製品化を検討してきました。しかし、私が世に問いたいのは、本体を含めたミルです。クラウドファンディングでそれは実現可能なのか。出資を仰ぐ以上は、もう少し知恵を絞らないといけないと思っています。

2016年12月24日土曜日

F101の刃を元に設計してみました

 F201のボディにいろいろな刃を組み合わせ検証してきましたが、その中で一番良い感触だったのはF101でした(まだF201にスタビライザーを組み込んだもの・Fiscoが残っていますが)。

 今まで、ずっとF303の刃をベースに作成してきましたが、とりあえずF101の刃も作成することにしました。

 F101の、どの形状が具体的にどう作用しているのかは、まだわからないことが多いのですが、F101の刃をベースにすると、メリットがいっぱいあるためです。

・加工費が安い

 小さくなることで、加工費が安くなります。極小部品にならない限り、一般的に小さくなると、いろいろな費用が安くなります。

・本体のスペースに余裕ができるので、設計の自由度が増す

 F303の外刃をベースにした部品をSpongの形状に組み込むため、それこそ1mm、0.5mmの寸法を、どう削るか、薄くするかといったことをしてきましたが、一気に余裕ができ、設計の自由度が増しました。外観形状を変えるわけではありませんが、強度、加工上の余裕が増したため、より品質向上を望めるようになりました。

KONO F101 内刃
F101の内刃を設計してみました

・挽く速度は変わらない

 比較の結果、挽く速度に影響があるのは、粒度の大きさで、必ずしも大きな刃を使うから、挽く速度が速くなるわけではないことがわかっています。今回F101の相似形を設計したのは、加工費が安くなるから、設計の自由度が増すからといった「こちらの都合」で変更したわけではありません。純粋に感触が良かったから、挽かれた粉の品質が良かったから、この形状を選んだのだと言い切れます。

 材質・形状が少しでも異なれば、違ったものになることはわかっています。私が設計したものは、別物かもしれません。しかし、それでも感触の良かったF101をベースに作ることは意味のあることだと思っています。

2016年11月13日日曜日

プジョーの刃とF201のボディを組み合わせる(1)

 今回は、F201にプジョーの刃を組み込んでみました。相変わらず、時々空回りしてしまうプジョーの刃ですが、他の刃を検証した結果があまりに予想外だったので、いつまでも先送りするわけにもいかなくなってきました。ザッセンハウスに似た形状を持つプジョーの刃が、どのような評価を得るのか、検証したいと思います。

 比較項目は、ザッセンハウス同様、スタビライザーの有無で、挽き時間(ハンドルの回転回数)、挽き心地、粒度のバラツキについて粗挽き・中挽き・細挽きを、同じ豆、同じ量で検証します。

豆の種類 : アラビカブレンド深煎り
豆の量   : 約10g カリタコーヒーメジャーカップ#44059 すり切りいっぱい

①スタビライザーなし
                           回転数       挽き心地                                       バラツキ     
 ①-1 粗挽き:  30回  ざらつきがあるが、非常に軽い。          粒度はバラバラ 
 ①-2 中挽き:  37回  ざらつきがあるが、最後まで滑らか。    粒度は揃うが粗い粉が混じる
 ①-3 細挽き:  44回  最後まで非常に滑らか                       粒度は揃うが、若干粗い

②スタビライザーあり
                           回転数       挽き心地                                       バラツキ     
 ②-1 粗挽き:  35回  ざらつきがあるが、非常に軽い           非常に 粒度が揃う
 ②-2 中挽き:  38回  ざらつきがあるが、最後まで滑らか     ほぼ、粒度が揃う
 ②-3 細挽き:  50回  最後まで非常に滑らか                      粒度は揃うが、若干粗い

★粗挽きの評価

 スタビライザーをつけたプジョーの粗挽きは、非常に粒が揃います。極端に大きな粒があったり、細かい粉が混じったりするわけではないです。しかし、挽く速度は遅いです(回数が多いです)。というか、この刃は隙間が大きいようで、他の刃よりも細かい側に設定する必要があり、粒度がそろうのはそのためのような気がします。事実、これ以上粗く設定すると、F303同様、急激に粗い粉が多くなります。

 スタビライザーをつけたプジョーの粗挽きは粒度が揃いましたが、スタビライザー無しでは、結果は全く異なります。本当に同じ粗さで挽いているのか?と思うほど大きな粒が混じります。今まで何種類かの刃を比較してきましたが、これほどまでスタビライザーの効果を感じたことはありませんでした。

 挽き心地は、スタビライザーの有無にかかわらず軽いですが、最後までガリガリとした印象があります。ひっかかり具合の印象はF303に近いです。

プジョーの刃で挽いた粗挽き比較 左がスタビライザーなし 右がスタビライザーあり

★中挽きの評価

 スタビライザーをつけたプジョーの中挽きも、粒が揃います。しかし、粗挽きのような大きさの粒が入っているという印象があります。

 スタビライザー無しのプジョーですが、粗挽き同様、品質が悪くなります。粗挽きのような大きさの粒の数が、パッとわかるほど多くなります。プジョーの刃に、スタビライザーは必須のようです。

 挽き心地は、ざらつきがありますが、The Coffee Mill同様、一回も豆を噛みこむ感覚なしに、最後まで同じトルクでひっくことができます。オリジナルモデルでも、プジョーは軽い挽き心地でした。
プジョーの刃で挽いた中挽き比較 左がスタビライザーなし 右がスタビライザーあり



★細挽きの評価

 今回も刃がガリガリとかみ合わないギリギリの隙間、刃の限界点です。

 これはダメです。細挽きはまったく話になりません。F101でも挽く速度が速かったので、粗いかもしれないという予想をしましたが、プジョーはさらに粗いです。

 ザッセンハウス・The coffee MIllは70~80回、F101は47~48回、プジョーは40回~47回です。「これは粗いかな」と思って受け皿を開けたのですが、やはりそうでした。

 挽き心地は、F303に似て、時々ひっかかる印象があります。

プジョーの刃で挽いた細挽き比較 左がスタビライザーなし 右がスタビライザーあり

 


++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 今回の検証結果ですが、中細~中粗挽きだけが安定しているという印象です。どうやらある一定以上の粗挽きと、細挽きが苦手な刃というものがあるようです。

 ザッセンハウスの刃とプジョーの刃は形状が似ていることもあり、挽き心地の差はホッパーの形状にあると思っていました。しかし、細挽きの粉を挽いた際に明らかな差があり、刃自体に差があるとしか思えない結果が出ました。もしかしたら、両者の形状を比較すれば何かがわかるのかもしれません。

 検証すればするほど、どういった形状の刃が良いのか、わからなくなっています。しかし、プジョーの刃もF303と似たような傾向を示すということで、データがひとつ増えました。

2016年11月5日土曜日

F303の刃とF201のボディを組み合わせる(4)

 今回は、再度F201にF303の刃を組み込んだテストをしてみます。

 F101は粗挽き、中挽きの時は、すばらしく滑らかな挽き心地を持っていました。これで細挽きの品質さえ良ければ刃の形状が決定します。相似形であるF303がどのような評価を得るのか、検証したいと思います。

 比較項目は、今まで同様、スタビライザーの有無で、挽き時間(ハンドルの回転回数)、挽き心地、粒度のバラツキについて粗挽き・中挽き・細挽きを、同じ豆、同じ量で検証しようと思ったのですが、アダプターをスタビライザーありの前提で作成したので、スタビライザーをつけないと、刃が落ちてしまうことがわかり、スタビライザーありの状態だけの計測となりました。すみません。

豆の種類 : アラビカブレンド深煎り
豆の量   : 約10g カリタコーヒーメジャーカップ#44059 すり切りいっぱい

スタビライザーあり
                           回転数       挽き心地                                          バラツキ     
 ②-1 粗挽き:  30回  最後まで滑らか。非常に軽い。                大きな粒が混じる
 ②-2 中挽き:  36回  最後まで滑らか。途中で固いことがある。  粒度が揃う
 ②-3 細挽き:  79回  最後まで滑らか。途中で固いことがある。  ほぼ粒度が揃う


★粗挽きの評価

 皆さんの期待を裏切って申し訳ないのですが、なんと粒度が安定しません。粗挽きの範囲を超えた大きな粒が混じります。他のどのミルでも、細かい粉と大きな粉は混在するのですが、特に大きな粒が混じるという印象があります。何かの間違いかもしれない、私の設定が悪いのかと思い、中挽きから粗挽きに何度も調整したのですが、変わりません。わかったのは突然、粗い粉が多くなるところがあり、それを超えると範囲を超えた大きな粒が多くなるということです。大きな粒が出ないように設定すると、粗挽きでありながら、細かい粉が多くなり、粒度が安定しないという印象が強くなります。狙った粒度を出すのが、非常に難しいです。
 今まで粗挽きで挽くことがなかったのと、粗挽きの粒度について深く考えたことがなかったので気にしていませんでしたが、こうして比較すると、かなり安定しない(=設定が難しい)ことがわかりました。

 挽き心地は、他のモデル同様、粗い粉を挽くときは軽くなるのですが、時々、ひっかかることがあります。今まで、気にしたことがなかったのですが、F101の刃を使った後だからでしょうか。わずかな引っかかりも気になるようになってしまいました。

★中挽きの評価

 この傾向は中挽きも同じで、調整に苦労します。写真でもわかる通り、若干、通常の中挽きよりも細く挽いています。そうしないと粗い粉が混じります。

 挽き心地は、粗挽き同様、時々ひっかかることがあります。一度に挽く量が多くなったからでしょうか。ザッセンハウスのように、回転が止まるほどの固さではありませんが、終始滑らかというわけではないです。

★細挽きの評価

 今回も刃がガリガリとかみ合わないギリギリの隙間、刃の限界点です。

 残念ながら、細挽きもあまり細かくなりません。細かい粉を挽けるのだから、細挽きは上手くいきそうな感じがしますが、ザッセンハウスのようにふわっとした印象はなく、ペタリとした印象です。この刃は、ガリガリとかみ合わないギリギリの隙間が大きいです。もともと精度良く作られた刃なのですから、もっと細かく挽けそうなものですが、そうでもなかったです。

F303の刃で挽いた粉
F303の刃で挽いた粉の比較 左から粗挽き、中挽き、細挽き

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 今回の結果には驚きました。自分のしているテスト方法が、どこか間違っているのではないかと思い、何度もやり直しましたが、結果は同じでした。

 粒度設定のしにくさという点で、この刃は大きく劣ります。評判の良いF303の刃ですが、それは今まで「このモデルだけがシャフトを両抑えしていることで、空廻しのした時の動きが良かったため」だと思わざるを得ません。他の刃も、同じようにシャフトを両抑えした条件下では、その優位性は大きく揺らぎました。

 もちろん、きちんと粒度を固定して使っている方には問題ありません。しかし、当ブログとしては、頻繁な分解掃除を推奨しており、分解掃除後の調整の手間を考えると、高い評価を下すことができません。

 そして、F303の刃はF101の同様、分解掃除の手間がかかりすぎます。他の刃は内刃は1つのパーツでできていますが、分解してしまったこともあり、10個ものパーツを洗う必要があります。組立の順序などは慣れればそれほどでもありませんが、それでも1回で正確に順番通り組み上げるのは、まず無理です。間違いなく高頻度な清掃は億劫になります。また、板と板の間にわずかな隙間があることも、古い粉が残り続ける要因です。

 分解掃除の頻度が少なくなること、古い粉が残り続けること、これは、下記の当ブログの考える「良い手動式ミルの条件」の2点を満たしません。

 第一条件:古い豆、粉がミルの中に残らないこと。
 第二条件:(分解・)掃除(・組立)がしやすいこと。

 今までずっとF303の形状こそ優れた形状だという前提に立って、すべてのサイズ・形状を規定してきました。本体の大きさ、厚さなど、F303の内刃・外刃が収まるギリギリに収めるため、0.1mmどこで削るかというレベルで何度も設計変更、打ち合わせをしてきました。

 「図面は簡単に描けるかもしれないが、実際に加工するとなると、これだけの厚さがないと歪むから厚さを確保してほしい。」
 「この部分をあと0.5mm大きく削れば、加工精度が飛躍的に向上する。エンドミルのブレをなくすためにも、大きくした方が良い。」
 「この斜めの形状は必須なのか?ここを直線にすれば、加工が楽になる。加工時間も短くなるし、高価な機械を使わずに済むから、安くできるし、何より精度が向上する。」
 「ネジ径が小さいが、なんとかならないか。この径では強度が確保できない。もう1サイズ大きくないと耐えられないだろう」

 こうしたやりとりを、それこそ年単位で、何度もしてきました。

 しかし、今回の検証結果は、その前提を根底から覆してしまいました。

 一体、F101の優位性とF301の違いはどこにあるのか。材質・形状の差が原因なのか。まだ検証していないプジョー・FISCO・F201を研究することでわかるのか。それとも、さらに変数が増えるのか・・・。

 本体の外部形状はともかく、他の部分はすべて振り出しに戻ってしまいました。

 まさか、このような結果になるとは、予想もしていませんでした。F303の優位性を疑ったこともなかったので、かなり衝撃を受けています。

2016年10月30日日曜日

F101の刃とF201のボディを組み合わせる(1)

 今回は、F201にF101の刃を組み込んでみました。前回、挽いている時にも、The Coffee Millを上回る滑らかさを得ることのできる刃は存在するか検証すると書きました。F101がどのような評価を得るのか、検証したいと思います。

 比較項目は、ザッセンハウス同様、スタビライザーの有無で、挽き時間(ハンドルの回転回数)、挽き心地、粒度のバラツキについて粗挽き・中挽き・細挽きを、同じ豆、同じ量で検証します。

豆の種類 : アラビカブレンド深煎り
豆の量   : 約10g カリタコーヒーメジャーカップ#44059 すり切りいっぱい

①スタビライザーなし
                           回転数       挽き心地                                       バラツキ     
 ①-1 粗挽き:  25回  最後まで滑らか。非常に軽い。              ほぼ、粒度が揃う 
 ①-2 中挽き:  37回  最後まで滑らか。                                ほぼ、粒度が揃う
 ①-3 細挽き:  47回  最後まで非常に滑らか                         粒度は揃うが、若干粗い

②スタビライザーあり
                           回転数       挽き心地                                       バラツキ     
 ②-1 粗挽き:  25回  最後まで滑らか。非常に軽い。              非常に粒度が揃う
 ②-2 中挽き:  38回  最後まで滑らか                                  非常に粒度が揃う
 ②-3 細挽き:  48回  最後まで非常に滑らか                         粒度は揃うが、若干粗い

★粗挽きの評価

 スタビライザーをつけたF101の粗挽きは、非常に粒が揃います。極端に大きな粒があったり、細かい粉が混じったりするわけではなく、受け皿を開けた瞬間、「粗挽きの粉が揃っている」という印象を受けました。ザッセンハウスの細挽きの粉は、受皿を開けた時の印象がすばらしいと書きましたが、F101の粗挽きでも同じことが言えます。

 スタビライザー無しでは、ザッセンハウス、The Coffee Millほどではないにせよ、やはり大きな粒が混じりました。スタビライザーの効果はここでも明確に現れます。

 ザッセンハウスの刃とF201のボディを組み合わせる(4)で、どういった粗さの粉を「粗挽き」として認識しているのか、大きな破片も、細かい粒もあり、いったい何を持って粗挽きとするのか?という疑問が浮かび上がると書きました。しかし、スタビライザー付きのF101で挽いた粉は、「粗挽き」という印象を与えてくれます。

 挽き心地は、スタビライザーの有無にかかわらず、最後まで非常に軽く滑らかに挽けます。挽くスピードは、ほとんど変わりません。重さもザッセンハウス、The Coffee Mill同様、粗い粉を挽くときは軽くなります。

F101の刃で挽いた粗挽き比較
F101の刃で挽いた粗挽き比較 左がスタビライザーなし 右がスタビライザーあり


★中挽きの評価

  もう、なんといってよいのかわからないくらい、スタビライザーをつけたF101の中挽きは、粒が揃います。粗挽きの際も、受け皿を開けた瞬間、「粗挽きの粉が揃っている」という印象を受けたと書きましたが、さらにその上を行きます。見た瞬間に「キレイな粉が挽けた」と思いました。

 挽き心地は、The Coffee Mill同様、一回も豆を噛みこむ感覚なしに、最後まで同じトルクでひっくことができます。オリジナルモデルでも、滑らかな挽き心地を感じましたが、持ちやすさもあり、さらに滑らかさが増しているように感じます。

 特筆すべきは、ざらつき感がないことです。粗挽きでは、若干あったざらつき感が、中挽きではほとんどなくなります。固いものをガリガリと削っているのではなく、無理なく挽いているという感覚があり、掌に伝わってくる感触が、実に心地良いです。

F101の刃で挽いた中挽き比較
F101の刃で挽いた中挽き比較 左がスタビライザーなし 右がスタビライザーあり

★細挽きの評価

 今回も刃がガリガリとかみ合わないギリギリの隙間、刃の限界点です。

 粗挽き、中挽きであれほどの揃った粉を挽けるのですから、細挽きも品質が良いのではないかと大いに期待したのですが、残念なことに、ザッセンハウス、The Coffee Millの細かさには到底及びませんでした。

 挽く速度が圧倒的に早かったこと(ザッセンハウス・The coffee MIllは70~80回、F101は47~48回)で、「これは粗いかな」と思って受け皿を開けたのですが、やはりそうでした。ザッセンハウスにある「ふわっとした粉」という印象は全くなく「ぺたっとした粉」の印象です。

 ただ、挽き心地は、さらに滑らかになります。ざらつき感は完全になくなり、ハンドルを握る右手には、細かい粉を挽いているなぁと思わせる、心地よい感触だけが伝わってきます。

 この感触はスタビライザーの有無にかかわらず、得られます。
F101の刃で挽いた細挽き比較
F101の刃で挽いた細挽き比較 左がスタビライザーなし 右がスタビライザーあり

 

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 今回の検証結果ですが、粗挽き、中挽きは挽き心地、粉の品質とも明らかに、The Coffee Mill・ザッセンハウスを上回ります。

 粗挽き・中挽きに適した形状の刃と、細挽きに適した形状の刃があるのではないかと思うほどです。それほどまでに、違いがありました。もしも、粗挽き・中挽きに適した形状の刃があり、この挽き心地を実現するために、細挽きを犠牲にしなければならないとしても、私は無条件に、この形状を選択します。それほどまでに品質が良く、心地良いです。

 粗挽き・中挽きに関する限り、理想のミルのようですが、決して良いことばかりではありません。F101の刃は、分解掃除の手間がかかりすぎます。他の刃は内刃は1つのパーツでできていますが、分解してしまったこともあり、10個もの錆びやすいパーツを洗う必要があります。組立の順序などは慣れればそれほどでもありませんが、それでも1回で正確に順番通り組み上げるのは、まず無理です。間違いなく高頻度な清掃は億劫になります。また、板と板の間にわずかな隙間があることも、古い粉が残り続ける要因です。

 分解掃除の頻度が少なくなること、古い粉が残り続けること、これは、下記の当ブログの考える「良い手動式ミルの条件」の2点を満たしません。

 第一条件:古い豆、粉がミルの中に残らないこと。
 第二条件:(分解・)掃除(・組立)がしやすいこと。

 現在、私が設計している内刃は一体型ですので、上記条件を満たしますが、それ以前に、粗挽き、中挽きを優先するのか、細挽きを優先するのか、もしかしたら万能の形状があるのか、それを見つけなければならなくなりました。

 とりあえず、次回は似たような形状を持つF303はどうなのか、再度分析、比較したいと思います。

2016年10月15日土曜日

ザッセンハウスの刃とF201のボディを組み合わせる(5) & 貝印 THE COFFEE MILLを研究する(3)

前回、急に思い立った、The Coffee Millとの比較です。


 比較項目は、F201+ザッセンハウス同様、挽き時間(ハンドルの回転回数)、挽き心地、粒度のバラツキについて粗挽き・中挽き・細挽きを、同じ豆、同じ量で検証します。

豆の種類 : アラビカブレンド深煎り
豆の量   : 約10g カリタコーヒーメジャーカップ#44059 すり切りいっぱい

①The Coffee Mill
                           回転数       挽き心地                                       バラツキ     
 ①-1 粗挽き:  25回  最後まで滑らか。非常に軽い。              大きな粒が混じる 
 ①-2 中挽き:  32回  最後まで滑らか。トルクが一定。            ほぼ粒度が揃う
 ①-3 細挽き:  82回  最後まで滑らか。トルクが一定。            非常に粒度が揃う 

②F201+ザッセンハウス(スタビライザーあり)
                           回転数       挽き心地                                       バラツキ     
 ②-1 粗挽き:  26回  最後まで滑らか。非常に軽い。               大きな粒が混じる
 ②-2 中挽き:  35回  最後まで滑らか。                                 ほぼ粒度が揃う
 ②-3 細挽き:  70回  最後まで滑らか。途中で固いことがある。 非常に粒度が揃う


★粗挽きの評価

 最新のThe Coffee Millでも大きな粒が多く混じります。しかし、シャフトをガッチリと固定しているだけあり、かなり粒度は揃っています。刃は既存のポーレックスのものを流用しているわけですから、固定することの大切さがわかります。

 挽き心地は、粗い粉を挽くときは、どの機種でも軽くなります。回数も変わりません。The Coffee Millは、底面を固定しないと使いにくいのですが、まったく苦になりません。

ザッセンハウスの刃とThe Coffee Mill 粗挽き比較.JPG
左がThe Coffee Mill 右がF201+ザッセンハウス


★中挽きの評価
 
 最新のThe Coffee Millでも大きな粒が多く混じります。挽いたときはわかりませんでしたが、写真で見ると、両者ともかなり粗いものが多く混じっています。

 挽き心地は、The Coffee Millの方が滑らかです。一回も豆を噛みこむ感覚なしに、最後まで同じトルクでひっくことができます。これには驚きました。ホッパーの形状もだいぶ寄与していると推測されます。空廻しの時は、F201改の方がずっと滑らかですが、実際に豆を挽いたときは、The Coffee Millに軍配が上がります。もっとも使用者数が多いと推測される中挽きの品質が高いことは、大きなアドバンテージだと思います。

ザッセンハウスの刃とThe Coffee Mill 中挽き比較
左がThe Coffee Mill 右がF201+ザッセンハウス
 ★細挽きの評価

 今回も刃がガリガリとかみ合わないギリギリの隙間、刃の限界点です。

 挽き心地は、The Coffee Millの方が滑らかです。というか、トルクが常に一定なので滑らかに感じます。今までいろいろな形状の刃を試作してきましたが、急に重くなったり、軽くなったりすることがなく、一定のトルクで動作するものに良い印象を抱きました。そういう意味では「挽くときにかかる力・重さ」は、(極端なものでなければ)あまり意味がないのかもしれません。

 粒度の比較ですが、申し訳ないのですが、これが良くわかりません。写真では両者とも、非常に細かく粒度が揃っているように見えます。ザッセンハウス+スタビライザー有りの細挽きは、「ふわっとした粉が挽けた」という感じがすると書きました。「THE COFFEE MILL」で挽くとどうなるのか、とても楽しみにして挽いたのですが、静電気が凄く、受け皿にびっしり付着してしまい、ふわっとした粉なのかはわかりませんでした。The Coffee Millの受け皿の素材であるAS(アクリロニトリルスチレン共重合体 SAN)は、まったくお勧めできないです。

ザッセンハウスの刃とThe Coffee Mill 細挽き比較
ザッセンハウスの刃とThe Coffee Mill 細挽き比較

The Coffee Mill 細挽き 受け皿
The Coffee Mill 細挽き 受け皿  周囲(内側)にびっしり微粉が付着しています
 The Coffee Millは、「雑味の元となる微粉が出にくい構造を新たに開発しながら、挽きやすさと・・・」、と開発コンセプトでもうたうだけあり、大変安定した品質の粉を得られることがわかりました。現時点で、普通に手に入れることのできる最高のミルの一つであることは間違いありません。いろいろ書きましたが、御自身で豆を挽かれるコーヒー好きの方には、自信を持って勧められます。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++


 手前味噌になりますが、空廻ししたの時の滑らかさで、改造したF201に比べられる機種など、どこにもありません。ボールベアリングを使った滑らかさ、音もなく、軽くハンドルに触れるだけで何周も廻る様子は、純粋に持つ喜びを満足させます。

 挽いている時にも、The Coffee Millを上回る滑らかさを得ることのできる刃は存在するのか。今後の検証が楽しみです。

2016年10月8日土曜日

ザッセンハウスの刃とF201のボディを組み合わせる(4)

 「君の名は。」ばかり更新して、ザッセンハウスの方は、いったいどうなっているのか?とお叱りを頂戴しまして、今夜は連投をいたします。今度こそ、F201にザッセンハウスの刃を組み込んでみた結果のお知らせです。

 比較項目は、スタビライザーの有無で、挽き時間(ハンドルの回転回数)、挽き心地、粒度のバラツキについて粗挽き・中挽き・細挽きを、同じ豆、同じ量で検証します。

豆の種類 : アラビカブレンド深煎り
豆の量   : 約10g カリタコーヒーメジャーカップ#44059 すり切りいっぱい

①スタビライザーなし
                           回転数       挽き心地                                       バラツキ     
 ①-1 粗挽き:  24回  最後まで滑らか。非常に軽い。              大きな粒が混じる 
 ①-2 中挽き:  35回  最後まで滑らか。                                大きな粒が混じる
 ①-3 細挽き:  64回  最後まで滑らか。途中で固いことがある。 粒度が揃う 

②スタビライザーあり
                           回転数       挽き心地                                       バラツキ     
 ②-1 粗挽き:  26回  最後まで滑らか。非常に軽い。              大きな粒が混じる
 ②-2 中挽き:  35回  最後まで滑らか                                  ほぼ粒度が揃う
 ②-3 細挽き:  70回  最後まで滑らか。途中で固いことがある。 非常に粒度が揃う


★粗挽きの評価

 スタビライザーの有無に関係なく、かなり大きな粒が混じっています。皆さんの予想通り、スタビライザーなしの方が、より大きな粒が多く混じります。

 挽き心地は、スタビライザーの有無にかかわらず、最後まで非常に軽く滑らかに挽けます。挽くスピードは、スタビライザーなしのほうが若干早いです。たった2回転ですが、最後のほうは、スタビライザーなしの方は急に軽くなるので、早い感じがします。

 ところで皆さんは、どういった粗さの粉を「粗挽き」として認識されているのでしょう。受け皿を開けた瞬間、目に入るのは大きな破片ですが、その量を目安にされているのでしょうか。そうだとしたら、スタビライザーなしの方が「粗挽き」のようは気がします。しかし、自分の狙った粒度の粉が一番多く含まれるように調節しているというのでしたら、スタビライザーありの方が、間違いなく安定した品質が得られます。
 そうだとしても、細かい粒も多々あり、挽いた粉を見れば見るほど、いったい何を持って粗挽きとするのか?という疑問が浮かび上がります。

ザッセンハウスで挽いた粗挽きの粉
左がスタビライザーなし 右がスタビライザーあり


★中挽きの評価

 写真ではもわかる通り、スタビライザーなしの粉が粗いものが多く混じっています。明らかにスタビライザーの効果が表れています。

 挽き心地は、スタビライザーの有無にかかわらず、最後まで滑らかに挽けます。ただ、どの粒度でもそうでしたが、途中で、豆を大量に噛みこむ感覚があり、重くなる時があります。挽くスピードは、何回か試しましたが、スタビライザーの有無に関係なかったです。ただ、粗挽き同様、最後のほうは、スタビライザーなしの方は急に軽くなるので、早い感じがします。

今回、狙った粒度が出ているかを見るために、いろいろ試したのですが、特に中挽きの場合、一度挽いたものを、もう一度同じ粒度で挽くと、ほぼ狙った粒度のものが得られます。一度に大きな力がかかることがないため、刃がぶれることが少ないからだと推測されます。スタビライザーありの方が顕著に効果が表れます。
ザッセンハウスで挽いた中挽きの粉
左がスタビライザーなし 右がスタビライザーあり

★細挽きの評価

 前回も書きましたが、刃がガリガリとかみ合わないギリギリの隙間です。細挽というよりは、刃の限界点です。

 挽き心地は、スタビライザーの有無にかかわらず、最後まで滑らかに挽けます。挽くスピードは、スタビライザーなしのほうが6回ほど早いです。ただ、60回位でスタビライザーなしの方は急に軽くなるので、絶対的な回数が多いこともあり、もっと早い感じがします。

 写真ではスタビライザーの有無にかかわらず、非常に細かく粒度が揃っているように見えますが、実際には、受け皿を開けた時の印象が異なります。スタビライザー有りの細挽きは、本当に「ふわっとした粉が挽けた」という感じがします。これは、今まで感じたことのない感覚です。
 ただ、今までこんなに細かく挽くことがなかったので、そのせいかも知れません。と、ここまで書いて、「THE COFFEE MILL」で挽くとどうなのか比較してみようと思いました。

ザッセンハウスで挽いた細挽きの粉
左がスタビライザーなし 右がスタビライザーあり

 特筆すべきは、周囲があまり汚れなかったことです。今回は、スタビライザーの取り外し、取り付けがあったので、若干粉が周囲にこぼれましたが、それでも本当にわずかです。写真は細挽き直後のものですが、どれほど少なかったか、おわかりかと思います。

ザッセンハウスの刃をつけて挽いた直後の様子
ザッセンハウスの刃をつけたF201改で挽いた直後の汚れ具合
 今回のテストは、ほぼ時間を置かずに行ったのですが、一番の印象は、これだけ連続して挽いても苦にならないということでした。「本物のザッセンハウス(ラパス・167)」でこのテストを行ったら、間違いなく途中で嫌になります。周囲が汚れないことも相まって、ディアボロ型ミルの形状効果は本当に大きいと感じます。

2016年10月1日土曜日

ザッセンハウスの刃とF201のボディを組み合わせる(3)

 大変お待たせいたしました。F201にザッセンハウスの刃を組み込んでみた結果のお知らせです。


いきなりで申し訳ないのですが、比較を開始する前に、まずは、作った部品群がうまく機能するか検証したところ、プジョーがうまく動作しないことが判明しました。

 プジョーの内刃は、内部まで焼きが入っており、後から加工することが非常に困難です。そのため、工作上の工夫を考えていただきました。

「この構造は旋盤等で使用する回転刃物の固定にも使用されることもあるそうで、その機構とロック強度はかなり強固であることが想像されます」とあり、私もまず大丈夫だと思っていたのですが、どうも途中で空回りするのです。負荷をかけないときは、かなりの力で廻してもびくともしないのですが、コーヒー豆ってそんなに固いのでしょうか・・・。

 「挽くこと」はできるのですが、粒度ごとのハンドルの回転数、挽いたときの感触など官能部分での比較ができません。部品を作っていただいた自作野郎様と相談中です。

 とりあえず、ザッセンハウスについて、組み立てた際の写真と、豆を挽いた写真を撮りましたので、それを報告するようにします。粒度など、これより粗くとか、細かくとか、リクエストを戴けると助かります。


ザッセンハウスを組み込んだ状態

コーノ式 F201 zassenhaus
F201とザッセンハウスの刃を組み込んだ状態




①「中挽き」で挽いてみました。私がいつも挽いている粒度です。印象としては最初に粒度の揃わない、大きな粉が出てきて、その後だんだん落ち着いてくるといった感じです。これは、どのミルでもそうですが、豆を砕くときにかかる力が強すぎて、内外の刃がそれぞれねじるように動かされ隙間ができるので、そこから大きな破片が出てきてしまうといった動きのようです。刃の隙間は、写真程度で挽いています。色目が明るいのは、細かい粒子まで確認できるようにするためです。





zassenhaus シャフト両抑え 粗挽き
中挽き(?)





②細挽です。刃がガリガリとかみ合わないギリギリの隙間で挽いてみました。細挽というよりは、刃の限界点といった感じでしょうか。

 ザッセンハウスの刃は、実に細かく挽くことができます。今回、プジョー、F101を機能検証のために挽いてみたのですが、細挽きについては、ザッセンハウスがダントツにきれいです。


zassenhaus シャフト両抑え 細挽き
細挽き(?)

 今回、改造パーツを作りましたが、材質、形状などいろいろ課題があることがわかりました。おいおい書いていきますが、「失敗したなぁ」と思うことが多いです。

 理想のミルの形状をどうすべきか、非常に貴重なデータとなりました。

2016年9月3日土曜日

ザッセンハウスの刃とF201のボディを組み合わせる(2)

 前回の投稿からだいぶ経ってしまいましたが、部品群ができましたので、報告いたします。
シャフトは自作野郎さまに作成していただきました。実はザッセンハウスのみならず、プジョー、FISCO、F101、F201用のシャフトも作成しておりました。まったく情けない話なのですが、すべての部品で図面に不備があり、うまく機能しなかったのを、何度も作り直して、ちゃんと組み合わさるようにしてくださいました。このミルが機能するのは間違いなく、自作野郎様のおかげです。改めて感謝申し上げます。
左からF303、F202、F101、FISCO、プジョー、ザッセンハウスの改造部品

 早速、組み合わせて動かそうと思ったところで、下側からシャフトを支えるスタビライザーを作るのを忘れていたのを思い出しました。このスタビライザーは、ザッセンハウス、プジョー、FISCO、F101の刃で共通で使えるよう考えていたのですが、度重なる設計不備のご連絡をいただく間に、自身の設計に不安を覚え、全ての部品が届いてから、寸法に間違いないのを確認した上で、作ろうと思っていたのでした・・・。
 先ほど問題ないことを確認したので、発注をすることにしました。本当は、これも自作野郎さまにお願いをしていたのですが、HDPE・PP・POMなどの素材による、この形状の部品は難しいとのことで、プロの試作業者に頼むことにしました。

 このミルで比較する内容ですが、以前、「KONO式(コーノ式)ミル F101とF303の刃を比較する」で、宇宙の旅人さまより、「(F101とF303の刃で)同じ豆の同じ量、同じ粗さで、挽き時間、挽き心地、粒度のバラツキ比較などして頂けたら幸いです」との要望をいただいておりました。

今後の比較項目を考えてみました。

・ザッセンハウスの刃(スタビライザー有無)
・プジョーの刃(スタビライザー有無)
・F101の刃(スタビライザー有無)
・F303の刃(スタビライザー有無)
・F201の刃(スタビライザー有無、スタビライザーを作っていないので、先になる可能性があります)
・FISCOの刃(スタビライザー有無、変換アダプターを作っていないので先になる可能性があります)

の機種について、それぞれ、空回ししたときの感触の違いと、同じ豆、同じ量で

・同じ粗さ(粗挽き・中挽き・細挽き)で、それぞれ挽き時間(ハンドルの回転回数)
・同じ粗さ(粗挽き・中挽き・細挽き)で、それぞれ挽き心地
・同じ粗さ(粗挽き・中挽き・細挽き)で、それぞれ粒度のバラツキ

を試してみたいと思います。比較項目にリクエストなどございましたら、コメント欄などでご連絡ください。

 ただ、粒度(粗挽き・中挽き・細挽きの粗さ)については、個人差があるのと、それが本当に狙った粒度なのかわからないところもあるので、時間、バラツキは厳密な比較にならないことをお断りしておきます。特に粗挽きは、今までの経験から大きな粒度の粉が多くなるほどバラつきが目立ち、自分が挽いている粗さが、何なのかわからなくなることがありました。

2016年5月8日日曜日

ザッセンハウスの刃とF201のボディを組み合わせる(1)

 以前、F303の刃とF201の本体を組み込んだことがございました。この記事は大変な好評を博しました(といっても、このブログ自体、読者が非常に少ないので、実は数人かもしれないのですが・・・)。

 今回は、ザッセンハウスの刃をF201に組み込んでしまうという、これまた皆さんの心の叫びを実現する企画です。

 KONO式ミルのファンのみならず、コーヒーミルをお好きな方なら、誰もが一度は考えたであろう、ザッセンハウスの刃とF201の本体という「ミルの理想形」を作ってみることにします。

 まず、組み込むことが可能かを確かめます。
  • 外刃の大きさは問題ありません。F303が外刃が組み込めるのですから、大丈夫です。
  • シャフトは、最初のザッセンハウスの改造の段階で切っていますので、新たに作ることにします。
 さらに、F303同様、刃の下にもシャフトをつけ、上下から固定する構造に変更しました。これで、オリジナルのザッセンハウスよりも、精度良く豆を挽くことができます。

 図面を描いて、HDPEで作成しました。F303の時はPPでしたが、これは素材による違いを検証したかったためです。

ザッセンハウス用 F201アダプター(左)とスタビライザー用の下シャフト(右)


 シャフトは自作野郎さまに作成していただきました。図面通りに作っただけでは、うまく機能しなかったであろう状態を、ちゃんと組み合わせてくださいました。私のような素人に、毎回、大変親切で丁寧なアドバイスを下さいました。このミルが機能するのは間違いなく、自作野郎様のおかげです。改めて感謝申し上げます。

 部品作成に当たり、本体の部品群をお渡ししているので、帰ってきたら、組み合わせた写真の記事を書きます。

2015年10月25日日曜日

既存のミルの欠点を取り除いたコーヒーミルの形状

  軽快な挽き心地、粉が飛び散りにくいミルはどのような形になるのか。欠点を取り除いたコーヒーミルの形状はどのようなものになるのか(欠点を取り除いたものが、必ずしも理想の形状になるとは思いません)、ここでいったん、これまで考えてきた結論を出したいと思います。

 結論から言うと、ディアボロ型の形状が、原理的に優れています。

 廻す時に手が疲れるのは、豆を挽く際に引っかかった時、本体が引っ張られないように同じ場所に固定しようとするため、手首が無理な姿勢になるためだと判明しました。満員電車に乗った時、カーブやブレーキがかかった際、姿勢が崩れそうになりますが、その時、倒れないように踏ん張ると、無理な姿勢になると思います。あれと同じです。あの時、身体には無理な力が入っています。吊革につかまって、姿勢を崩してやり過ごすと、それほど疲れないはずです。コーヒーミルも同じで、引っかかった時、無理に床面に固定し続けようとしなければ、手首に大きな負担はかかりません。

 本体の大きさが大きなミルは、本体を支える面積が大きいため、あるいは押さえやすい形状のため、疲れないのでした。

 対して、箱型で縦廻し式のミルは、ディアボロ型に対して有利な点がありません。

 横廻し式のミルは、粉が残りすぎます。それに、ディアボロ型のミルで蓋をすれば、横廻しに近い姿勢でひくこともできるのです。

 ディアボロ型のミルは床面に固定しなくて済むため、無理な力がかかった際、やり過ごすことができるので疲れが少なくなります。ディアボロ型のミルは、置いて使うのではなく、持って使う方が楽です。持って使える形状は、疲れに対して原理的に優れています。

 欠点を取り除いたコーヒーミルの形状は構造的にMSS-1、材質的にMSCS-2TB、造形的にSPONG 80、刃の形状はF101・F303が最も近いです。

 中でもMSS-1には気づかされる点が多々ありました。MSS-1を使って感じたのは、粗引きの際でも粉度が安定することです。理由は、私の使い方にありました。今まで使ってきたミルは、ネジが固く締まりすぎるのを恐れて、ハンドルを固定する袋ナットを、きつく締めないようにしていました。その結果、ネジがゆるみ、粗い粉が出ていたのです。MSS-1はハンドルを固定する袋ナットがなく、こうしたことが起きません。つまり、ハンドルを固定するのに、同一方向に回転するナットを使わなければ、こうしたことは原理的に起こらないわけです。設計者の意図しない使われ方で、精度が落ちている例です。
 また、ホッパーの形状について、ホッパー上部が握れないほど太ければ問題にならないのですが、MSS-1では実際に「握ることのできる太さ」ため、握る手をハンドルに近い側に移動させると、かえって握りにくくなったことがありました。

 こういった想定外の使われ方を防ぐのも、良い設計です。


もっとも愛着のある3つのミル 右からSpong80、MSS-1、F201改

F201の袋ナットをHARIOセラミックスケルトン MSCS-2TBの部品に交換、ゆるみを減らして使っています


 既存のミルの欠点を取り除いたコーヒーミルの形状は、以下に集約されると考えました。
  • 手に持てるディアボロ型
  • 軽いこと
  • 握りやすい形状であること
  • 材質が良いこと
  • 想定外の使われ方をしないような形状にすること
遠回りしましたが、結論を出すことができました。

2015年8月15日土曜日

HARIO(旧)を研究する(3)

今まで全てミルについて、使用感の違いを以下の6点になると思うと書いてきました。HARIOのコーヒーミルではどうなのか、同じ項目について個別に見ていきます。

F201と並べて見ると、ひと回り大きいことがわかります


挽き心地が軽いか否か
  1. ホッパーに豆が残るか否か
  2. ホッパーの縁に挽いた粉が飛び散るか(汚れが激しいか)
  3. 粒の大きさの調節機構が使いやすいか否か
  4. 分解がしやすいか
  5. 豆の入れやすさ 

挽き心地が軽いか否か

 いろいろな姿勢で挽いてみたと書きましたが、椅子に座ってテーブルの上で挽いても、キッチンに立ってキッチンテーブルに置いて挽いても、また、この小型軽量のモデルならではだと思うのですが、立って宙に浮かせたまま使っても大丈夫です。このモデルに限らず、ディアボロ形状のミルは持った方が使いやすいです。というか、ディアボロ型のミルではこの項目は必要ないかもしれません。

ホッパーに豆が残るか否か

 本体と刃の間に継ぎ目があり、どうしても細かい破片が残ります。F201よりも隙間は大きいような気がしますが、透明で目立つからかもしれません。

ホッパーの縁に挽いた粉が飛び散るか(汚れが激しいか)

  特にディアボロ形状のミルでは仕方がないのですが、受け皿を外したとたん、周囲に残った粉がこぼれ落ちます。F201では本体上部のスカート部が大きく深く、すぐに横にすれば、粉が外にこぼれ落ちることはなかったのですが、残念ながら、HARIOのモデルではスカート部がないため、本体上部に残った粉がこぼれ落ちます。また、アクリルの本体は静電気を帯びやすいようで、この影響もかなりあるようです。
 このモデルの後に発売されたHARIO セラミックコーヒーミル・スケルトン・MCSC-2TBもスカート部が浅いのですが、セラミックのため、刃に付着する粉の量が圧倒的に少ないので、こぼれ落ちる量が問題になりません。形状もさることながら、材質は予想以上に影響があるようです。

粒の大きさの調節機構が使いやすいか否か

 調節機構は、今まで見たことのない形式です。本体・シャフトに固定されない、独立した調節部品が隙間を調節します。本体とは「キー」で共周りを防止しています。どんな時でも粒度を調節できます。粒度の調節としては非常に優れていますが、後述しましうが構造的には分解の際、少々気を使います。また滑り止めにゴムを使用していますが、劣化した場合など、交換部品が供給されているのかが気になります。
本体・シャフトに固定されない調節部品

反対側から見た調節部品 ネジの位置もずらしています

粒度を細かくした場合

粗くした場合

本体にギザギザがあり、ゴムで滑りを止めています

分解がしやすいか

 一番上の袋ナットを外した時点で、内刃を留めるものがなくなるので、内刃がいきなり下に落ちます。ガラス瓶をつけたままでは、傷が付きそうなので、気を使います。今まで見てきたモデルは、調節機構にネジがあり、そのまま落ちることはありませんでした。分解の際には、事前にガラス瓶を外すことが必要です。
 また本体と外刃の間に細かい粉がいっぱいたまります。長く使うと細かい粉で本体が傷つけそうですが、いかがでしょう。
 ただ、前述しましたが、ハンドルを除くと2箇所のネジを外せばすべて分解ができます。部品点数の少なさという点で、F201よりも分解しやすいです。

豆の入れやすさ

 F201同様、投入口と、飛び散り防止のための蓋を兼ねた構造になっています。形状から想像すると、穴が小さく、豆があふれそうに思えるのですが、ホッパー開口部の大きさが広いので、計量スプーンで入れる際も、豆がこぼれることはありません。ふちの高さが足りないと思うかもしれませんが、そのようなこともありません。また、挽く際には、豆はすべて穴に落としてから挽き始めるので、残った豆がこぼれることもないです。見た目からは想像できないほどに、この形状は使いやすいです。
 しかし、アクリルは豆が滑らないことがわかりました。HARIO(旧)を研究する(2)で、ryota sawaki様より戴いた写真を見てもわかる通り、このモデルは豆がなかなか滑らず、すぎに下に落ちません。金属製のF201は豆が滑って、スルスルとすぐに穴に落ちるのですが、材質も大きな要素なのだということがわかりました。

F201に良く似た豆の投入口

F201の方が穴が大きいですね


結論・評価

 最後に評価です。F201の影響を大きく受けているモデルですが、細かい点を見ていくと、だいぶ異なったものだと思います。機能的には残念ながらあまり高い評価を下すことができません。理由は、手に持ちにくいこと、袋ナットを外しただけで内刃が落ちること、本体と受け皿を外したとき、粉が周囲にこぼれやすいこと、ガラスの受け皿の口が大きすぎるためです。

 F201、セラミックスケルトン、セラミックスリムという、大変優れたモデルの後に使ったためか、どんどん評価が厳しくなってしまいました。しかし、それでもボックス型のミルに比べれば、圧倒的に使いやすく優れています。
 また、キッチュとも言えるデザインは、他にない魅力を放っています。なんというか、周囲の雰囲気が明るくなるのです。セラミックスケルトンが、良くできたキッチンツールにしか見えないのに対し、このモデルは明らかに楽しさがあります。赤だけでなく、白のモデルでもそうです。

 楽しい食卓を彩るミル。人に見せたくなるコーヒーミル。挽かせてと言われて、渡した時、使いにくくて嫌になって返されないミル。そんな使い方をしている方には、代わりがないものと言えるでしょう。

 セラミックスケルトン、セラミックスリムは、このミルの使いにくさをほぼ解消し、機能の極致に達しました。しかし、失ったものも大きいようです。

 何が良いミルなのか、またわからないことが増えました。

2015年8月1日土曜日

HARIO(旧)を研究する(1)

 今回も引き続き、ディアボロ形状のミルを取り上げます。
KONO式(コーノ式)ミルF201、セラミックスケルトン、セラミックスリムがあまりに合理的で使いやすかったので、すっかりこのディアボロ形状(≒中国独楽)の虜になってしまいました。他に何か存在しないか調べたところ、過去にHARIOで作られているのを見つけました。HARIOのミルはどのように進化してきたのでしょう。

今回はHARIOの「コーヒーミル(形式不明)」を取り上げることにします

HARIOのディアボロ型ミル(形式不明)



今回も本体の形状を見て行きます。使いやすいコーヒーミルの形状とはどんなものか(1)では、
  • 絶対値として、動作が軽いこと
  • 底面が固定されること
  • 押さえる手に無理な力がかからないこと
  • 本体を押さえながら、ハンドルを廻した時に、押さえた手と干渉しないこと
 を満たす形状として
  • 廻した時に左手に当たらない高さに、ハンドルが配置されている
  • 左手で押さえる際、親指と人差し指を開いて握るような形状は押さえやすい
  • 角のない受け皿
  • 分解しやすく、場合によっては洗える本体
を考案しました。HARIOのミルは上記の条件を満たしているのか、検証することにします。

廻した時に左手に当たらない高さに、ハンドルが配置されている

 HARIOのミルも、ちゃんと適切な高さにハンドルがあります。いろいろな姿勢で挽いてみましたが、どんな時でも干渉することはありません。

左手で押さえる際、親指と人差し指を開いて握るような形状は押さえやすい

 F201と比べると、なんというか、しっくりきません。ホッパーとガラスの受け皿をねじ止めしている部分の径が大きく、掌に納まりません。また、ホッパー上部も当たります。もう少し細くするとか、そういう問題ではなく形状に問題があります。ただ、セラミックスケルトンよりは握りやすいです。特に手の小さい女性にとっては、明らかに使いやすいです。

角のない受け皿

 「角のない受け皿」の条件を満たすのはもちろん、ガラス素材の長所を発揮しています。ネジのピッチも大きく、ネジ山に粉が入り込んで取れなくなることもありません。容量も2人分(30g)以上挽いても十分です。材質も強化ガラスを使用しており、強度的にも問題ありません。
 ただ、底が浅いのに口が広いので、粉が周囲にこぼれそうになります。特に冬場は静電気で強く付着するので、周囲をたたいたりして粉を落とすことになりますが、この際、間違いなく周囲をが汚れます。広すぎる口も問題です。

分解しやすく、場合によっては洗える本体

 ハンドルを除くと2箇所のネジを外せばすべて分解ができます。樹脂を使用しているためF201よりも手軽に、水洗いができます。分解可能な部品点数は11点しかありません。ただし、本体は複雑な形状なので、内部を完全にふき取るのは大変です。しかし、指が入りにくかったりするわけではないので、セラミックスリムの受け皿よりは楽にふき取れます。
HARIOの構成部品


ハンドルの動作半径

 動作半径は110mmです。

刃の形状・鋭さ・材質・硬度

 なんと、F201・F205と同じ形状の刃が使用されています。コーノと何か関係があったのでしょうか。何か御存じの方がいらっしゃいましたら、御教示ください。
左がHARIO 右がF205 若干HARIOの内刃が大きいです
シャフトの固定方法も一緒です(左がHARIO 右がF205)

HARIOは廻り止めの加工がされていますが、基本形状は一緒です
左がHARIO 右がF205)

こうして見ると同じだということがよくわかります
左がHARIO 右がF205)



次回は、形状と使い勝手の関係を明らかにしていきたいと思います。

2015年7月5日日曜日

KONO式(コーノ式)ミル F101とF303の刃を比較する

 今回は、F101とF303の刃を比較します。

 写真を見るとF101、F303は同じように、打ちぬいた板を重ねるタイプの刃が使っており、単体の写真を見るだけでは似たような刃を使っているように見えます。また、大きさの判別が難しいため、上の刃の形状とエッジの立ち方が異なる程度にしか見えません。

 組み込んだ状態で上から見ると、それほど変わらないように見えますが、実際は大きさ、外刃の形状がだいぶ異なります。

コーノF303              高さ(18.5mm)・径(45mm)・螺旋形状(五条)
コーノF101(通常モデル)          高さ(19mm)・径(32mm)・螺旋形状(五条)

大きさも、螺旋の角度も、刃のエッジも異なります

下から見ると大きさの違いがよくわかります
今回手に入れたF101は、状態がひどく、清掃にずいぶん手間取りました。特に内刃は、重ねられた板の隙間から、錆なのか、コーヒーの古くなった油なのか、何か黒いものがいつまでも染み出してきて、なかなか汚れが取れません。板を重ねる構造は、メンテナンス上問題があると感じました。

 この際なので、F101とF303の刃を分解してみました。

 F303の刃は、固くネジ留めされていますが、分解が可能です。非常に固くネジ留めされているため、コーヒーの粉じんは中まで入り込むことはありません。回り止めに、Dカット加工がされ、表裏ともニッケルメッキがされています。高級機にふさわしい構造と仕上げです。




裏側 コーヒーの粉じんは内部まで入り込んでいない


対してF101の刃は、ネジではなく、先端をつぶす形で留められているため、残念ながら、非破壊検査はできませんでした。もちろん、元のボディにつけて使用することができるよう、同じ径のシャフトをつけて組み直すつもりです。
F101先端部

 メッキ代のコストを下げるためか、組み立ててからメッキ、ギザ加工をしているようです。全体にメッキをしていないせいか、ネジで完全に密着させていないためか、内部はさびています。回り止めは、二面加工です。

どの面もさびています。2つくっついているのは、さびで、はがれないためです。

下から見ると、刃の先端が曲がっており、組み立ててから加工していることがわかります

 F303とF101の、どちらが使いやすいかですが、本体の形状が異なるのでなんとも言えないのですが、F101の方がなめらかに感じます。理由は径の大きさなのか、エッジの立ち具合なのか、外刃の形状なのか、螺旋の強さなのか、それとも他の何かなのかはわかりません。

 必ずしも、コストをかけた作りの良い刃の方が、挽き心地が良いわけではないところが難しいです。さらに研究の必要性を感じます。

2015年6月20日土曜日

KONO式(コーノ式)ミル F101を研究する(4)

  F101の「通常タイプ」を入手しました。F303の刃に近い形状を持つタイプです。

 管理人のF101と比較しましたが、刃以外の、ケース、ハンドル、粗さ調節機構などはすべて一緒です。試しに相互の部品を交換して組み立ててみましたが、普通に組み上がります(現代日本の工業製品なのですから、当然なのですが)。
右が通常タイプのもの 

 外刃は一見、同じもののように見えますが、通常タイプの方が、若干内径が小さいです。これで、管理人の所有するF101は、内刃だけ、別のミルと入れ替えたのではなく、製品として存在したことがわかりました。
通常タイプの内刃を入れると径が合わないことが分かる

 今まで全てミルについて、使用感の違いを以下の6点になると思うと書いてきました。F101(通常版)はどうなのか、同じ項目について個別に見ていきます。ただ、管理人のもっている「謎のF101」と本体形状は同じなので、項目3・4・5・6については省略します。
  1. 挽き心地が軽いか否か
  2. ホッパーに豆が残るか否か
  3. ホッパーの縁に挽いた粉が飛び散るか(汚れが激しいか)(省略)
  4. 粒の大きさの調節機構が使いやすいか否か(省略)
  5. 分解がしやすいか(省略)
  6. 豆の入れやすさ(省略)
  • 挽き心地が軽いか否か
 驚くほど滑らかです。軽さについては、エッジの立っていない刃、螺旋のない外刃の形状からある程度予想していましたが、挽いた感触が滑らかなのには驚きました。なんというか、「ザラツキ」が少ないのです。最近、HARIOのセラミックスリム・HARIOセラミックスケルトンばかり使っていたので、そのためかと思いましたが、他のミルと比較してもそう思います。豆を挽き込む際、ほとんどの機種では重く引っかかることがあるのですが、これがありません。何度も試しましたが、一度も強く噛みこむことがありませんでした。しかも、挽くのにそれほど時間がかかるわけでもないのです。
  • ホッパーに豆が残るか否か
 管理人の所有する謎のF101と同様です。基本的に外刃の形状は似ているので、ホッパーと外刃の間に段差があり、そこに豆が残ります。本体を振るなどして、刃の中に落とすことが必要です。残念ながら、挽いている時の振動だけで落ちるようなことはないです。

 破片が飛び散る量ですが、予想通り、それほどでもありません。もちろん飛び出ますが、絶対量が少ないです。今まで見てきたKONO式(コーノ式)ミルに共通の特徴である、
  • 内刃の上部が小 さく、上の部分で砕くこと自体を少なくすること
  • 外刃の鋭さをなくして、豆を滑らせること
で、破片を飛び散りにくくしていると言えるでしょう。
  • 結論・評価
  この通常型のF101の最大の美点は外刃と内刃にあると言って良いでしょう。強く噛み込みすぎることによる引っかかりのない滑らかな挽き心地は、なんとも言えないものがあります。また、角のない受け皿は大変使いやすいです。
 しかし、ディアボロ型ミルのメンテナンスの容易性を知った今、箱形のミルには高い評価を下すことができません。特にこのモデルは材質上、静電気が凄いです。本体の裏側にびっしり付き、受け皿を引き出すと粉がボロボロ出てきて周囲を汚します。HARIOのセラミックスケルトン、セラミックスリムに慣れてしまった今となっては、かなり気になります。そうした意味では、今まで他のミルに下してきた評価も見直す必要があるのかもしれません。刃がすばらしいだけに残念です。

2015年5月31日日曜日

F303の刃とF201のボディを組み合わせる(3)

 改造したF201ですが、上部にもZZ型のベアリングを奢りました。NSKのF698ZZ、もちろん国産です。

NSK F698ZZを追加しました

 ハンドルの感触はさらにスムースになり、軽く押すだけでハンドルが何回転もします。廻した時の滑らかさたるや、なんとも言葉にしがたく、もう何度も廻してしまいます。空廻しがスムースなのはもちろんですが、豆を挽いても実に滑らかなのです。F698ZZをつけて以来、この感触を味わいたいがために豆を挽いて、コーヒーを飲んでいます。

 手前味噌になりますが、当ブログの考える良い手動式ミルの第七条件「満足感の高いこと」を、これほど満たすものはないです。

外観。ほとんど変化はないのですが・・・。

 ミルを作る際には、この感触を皆さまにも味わっていただけるものを作りたいと思います。

2015年2月1日日曜日

F303の刃とF201のボディを組み合わせる(2)

 F303の刃とF201のボディを組み合わせる(1)で、はじめて、コメントを頂戴しましたので、作り方というか、部品形状を載せたいと思います。
 F201の外刃をひとまわり大きくした感じの形状です。材料はPP(ポリプロピレン)を選択しました。適度に柔軟性があり、本体、刃の両方に傷がつくこともありません。コスト的にも有利です。

アダプター F201の外刃によく似ています

アダプター 下から見たところ、供回りを防ぐため、突起があります

ベアリングを組み込むためのものです。不具合があればブッシュに変えるかもしれません
 
 
  ベアリングはNSKのF688ZZを奢りました。粉じんのことを考えると、ブッシュを採用するのが良いのでしょうが、ベアリングのスムースさは、抗しがたい魅力があります。それにZZ型(両側鋼板シールド形)のベアリングがどこまで実用に耐えられるか、テストしてみたいという気持ちもありました。

 さて、このアダプターとスタビライザーの2つの部品だけで、みるっこDXが買える費用がかかります。25セットでやっと2/3程度です(それでも、格安です)。

 皆さんが、不満ながらも納得できる価格(2個で1000円程度でしょうか)にするためには、5000個は作らないとできないでしょう。量産のことを考え、射出成形用の抜き勾配も付けてありますが、どうやら無駄な配慮だったようです。

 精密さ、コストのかかり方では、ベアリングが最も高価な部品であることは間違いありませんが、規格品の量産効果というものは、すごいもので、200円も出せば、この精密な部品が手に入ります。
 少量生産を採算ベースに乗せるのは、想像以上に大変です。