比較項目は、F201+ザッセンハウス同様、挽き時間(ハンドルの回転回数)、挽き心地、粒度のバラツキについて粗挽き・中挽き・細挽きを、同じ豆、同じ量で検証します。
豆の種類 : アラビカブレンド深煎り
豆の量 : 約10g カリタコーヒーメジャーカップ#44059 すり切りいっぱい
①The Coffee Mill
回転数 挽き心地 バラツキ
①-1 粗挽き: 25回 最後まで滑らか。非常に軽い。 大きな粒が混じる
①-2 中挽き: 32回 最後まで滑らか。トルクが一定。 ほぼ粒度が揃う
①-3 細挽き: 82回 最後まで滑らか。トルクが一定。 非常に粒度が揃う
②F201+ザッセンハウス(スタビライザーあり)
回転数 挽き心地 バラツキ
②-1 粗挽き: 26回 最後まで滑らか。非常に軽い。 大きな粒が混じる
②-2 中挽き: 35回 最後まで滑らか。 ほぼ粒度が揃う
②-3 細挽き: 70回 最後まで滑らか。途中で固いことがある。 非常に粒度が揃う
★粗挽きの評価
最新のThe Coffee Millでも大きな粒が多く混じります。しかし、シャフトをガッチリと固定しているだけあり、かなり粒度は揃っています。刃は既存のポーレックスのものを流用しているわけですから、固定することの大切さがわかります。
挽き心地は、粗い粉を挽くときは、どの機種でも軽くなります。回数も変わりません。The Coffee Millは、底面を固定しないと使いにくいのですが、まったく苦になりません。
左がThe Coffee Mill 右がF201+ザッセンハウス |
★中挽きの評価
最新のThe Coffee Millでも大きな粒が多く混じります。挽いたときはわかりませんでしたが、写真で見ると、両者ともかなり粗いものが多く混じっています。
挽き心地は、The Coffee Millの方が滑らかです。一回も豆を噛みこむ感覚なしに、最後まで同じトルクでひっくことができます。これには驚きました。ホッパーの形状もだいぶ寄与していると推測されます。空廻しの時は、F201改の方がずっと滑らかですが、実際に豆を挽いたときは、The Coffee Millに軍配が上がります。もっとも使用者数が多いと推測される中挽きの品質が高いことは、大きなアドバンテージだと思います。
左がThe Coffee Mill 右がF201+ザッセンハウス |
今回も刃がガリガリとかみ合わないギリギリの隙間、刃の限界点です。
挽き心地は、The Coffee Millの方が滑らかです。というか、トルクが常に一定なので滑らかに感じます。今までいろいろな形状の刃を試作してきましたが、急に重くなったり、軽くなったりすることがなく、一定のトルクで動作するものに良い印象を抱きました。そういう意味では「挽くときにかかる力・重さ」は、(極端なものでなければ)あまり意味がないのかもしれません。
粒度の比較ですが、申し訳ないのですが、これが良くわかりません。写真では両者とも、非常に細かく粒度が揃っているように見えます。ザッセンハウス+スタビライザー有りの細挽きは、「ふわっとした粉が挽けた」という感じがすると書きました。「THE COFFEE MILL」で挽くとどうなるのか、とても楽しみにして挽いたのですが、静電気が凄く、受け皿にびっしり付着してしまい、ふわっとした粉なのかはわかりませんでした。The Coffee Millの受け皿の素材であるAS(アクリロニトリルスチレン共重合体 SAN)は、まったくお勧めできないです。
ザッセンハウスの刃とThe Coffee Mill 細挽き比較 |
The Coffee Mill 細挽き 受け皿 周囲(内側)にびっしり微粉が付着しています |
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
手前味噌になりますが、空廻ししたの時の滑らかさで、改造したF201に比べられる機種など、どこにもありません。ボールベアリングを使った滑らかさ、音もなく、軽くハンドルに触れるだけで何周も廻る様子は、純粋に持つ喜びを満足させます。
挽いている時にも、The Coffee Millを上回る滑らかさを得ることのできる刃は存在するのか。今後の検証が楽しみです。
0 件のコメント:
コメントを投稿