KONO式(コーノ式)のミルの研究に入る前に、もう一回だけお付き合いください。
前回、プジョーのミルとザッセンハウスのミルの挽いた時の使用感の違いは、挽いた粉の品質は別にすると、以下の6点になると思うと書きました。
- 挽き心地が軽いか否か
- ホッパーに豆が残るか否か
- ホッパーの縁に挽いた粉が飛び散るか(汚れが激しいか)
- 粒の大きさの調節機構が使いやすいか否か
- 分解がしやすいか
- 豆の入れやすさ
- ホッパーの縁に挽いた粉が飛び散るか(汚れが激しいか)
ザッセンハウスの受け皿のほうが、側面の板が薄く、内側の幅が大きく取れています。ここが最も大きな違いでしょう。また、そもそも、プジョーは、ホッパーに入れた豆を全部挽くと、受け皿から溢れるという、根本的におかしな点があります。
左側がザッセンハウス 右側がプジョー 全体の大きさはそれほど変わりありません |
プジョーの側板の厚さ分だけ差があります |
- 粒の大きさの調節機構が使いやすいか否か
ザッセンハウスは尖ったり、薄い金属板を使っておらず、そうしたことはありませんが、両社とも調節機構は、使っていくうちにネジが締まって行くので、調節しにくくなる傾向があります。
プジョー 調節機構部 |
- 分解がしやすいか
上にも書きましたが、プジョーは、部品が尖っていたり、薄い金属板だったりして分解したいという気持ちがなくなってきます。特にハンドルと、一番上の袋ナットは、ネジの締まる回転方向と、ハンドルを回転させる方向が一緒なので、どんどん食い込んでいきます。今回の撮影に当たり、分解したのですが、袋ナットは養生したにも関わらず、かじってしまいました。
プジョー 袋ナットかじり・・・。 |
ザッセンハウス、プジョーとも、ハンドルが使っていくうちに食い込む構造になっているため、構造的に問題があると思っています。分解の際は、シャフトを動かないように固定して、ハンドルを逆に廻すのですが、これが固くて、本当に作業しにくいのです。
ザッセンハウス(改造後)ハンドルの固定はねじ込み式(ハンドルの固定方法は改造していません) |
プジョー ハンドル シャフトの径を変えることでハンドルは止まるが、食い込むことに変わりはない |
- 豆の入れやすさ
プジョー 蓋を開けたところ 大きく開き豆がこぼれにくい |
- 結論・評価(2015/5/27追記)
理由は、周囲を汚さないから、掃除分解が楽だからです。
当ブログの考える「良い手動式ミルの条件」は、以下の通りです。
第一条件:古い豆、粉がミルの中に残らないこと。
第二条件:分解・掃除・組立がしやすいこと。
第三条件:挽き心地が軽いこと。
第四条件:周囲を汚さないこと。
第五条件:収納しやすいこと。
第六条件:意図した粒度で挽けること。
第七条件:満足感の高いこと。
ザッセンハウスは、第一条件、第二条件、第四条件でプジョーより勝っています。プジョーが優れているのは第三条件です。
しかし、今(2015/5/27)となっては、両者とも選ばないと思います。理由は、ほとんどの条件で、ディアボロ型のミルの方が当ブログの考える条件を満たしているからです。
第七条件「満足感の高いこと」は、ザッセンハウス・プジョーとも高いレベルにあり、やはり、ディアボロ型よりも、ザッセンハウスかプジョーの、どちらかを選びたいという方は多いと思います。それについて、私は否定する言葉を持っておりません。それほど、コーヒーミルの趣味性は高く、満足感は重要なものと思っています。
第六条件は、まだわからないところがあるので何とも言えませんが、第一条件から第五条件は間違いなくディアボロ型に軍配が上がります。1人のヘビーユーザーとして、手に取る機会が多いのはザッセンハウスでも、プジョーでもなく、HARIOでありF201(改)なのです。
では、理想のミルはどのような形状なのか。申し訳ないのですが、2015年5月27日現在、いまだにわかりません。
試行錯誤が続いています。
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