新しく作ることは断念し、HARIOセラミックコーヒーミル・スケルトン・MCSC-2TBに取り付けられる軽い挽き心地の刃を設計することにします。
ザッセンハウス・プジョー型の刃だから挽き心地が重くなり、本体形状の見直しが検討課題になるのなら、逆に旧型のように軽い挽き心地の刃を搭載すれば問題ないのではないかというものです。前回の結論では、趣味性の満足度は低いと書きましたが、なんといっても機能的に優れたHARIOの形状には抗しがたい魅力があります。
現実的な対処方法として、セラミックコーヒーミル・スケルトン・MCSC-2TBに互換性のある軽い挽き心地の刃を作成してみたいと思います。
軽い挽き心地を実現する刃の条件
- 内刃・外刃ともに、上部は螺旋を弱くし、過度に豆を噛みこまないこと
- 豆を砕く部分は、 面で砕くのではなく、点・線で砕く形状にすること
内刃:動作が軽く、評判の良い、F303の刃をベースにします。
外刃:F101の直線形状をベースに考えることにします。
同じものをコピーしようと思っても、なかなかできないのが機械部品です。そっくり同じ寸法通り作っても、材質・加工方法・仕上げが少しでも違えば、間違いなく違ったものになります。
F303とまったく同じものを作ろうにも、そもそも、材質が特定できません。硬度もわからずじまいです。加工方法も内刃は板を金型で打ち抜いたものを重ねていますが、これも小ロットの場合、レーザー加工かワイヤー加工になるでしょう。そうなれば、鋭いエッジの立った形状になります。レーザー加工、ワイヤー加工の部品は見た目も素晴らしく、間違いなく「高品質」になるのですが、エッジが立っていることで、豆を噛み込む量が多くなり、明らかに挽き心地は異なることが予想されます。
また、F303の外刃の形状は、加工が非常に困難です。加工を依頼した多くの職人が、再現は極めて困難だと口をそろえます。
到底同じものができそうにない状況にある今、F303の外刃を積極的に採用する動機は薄くなってきました。すでに、直線にすることで、引き込む力を弱くできることもわかっています。
内刃はF303ベース、外刃はF101の思想を元に設計しました。
F303に似せた形状 |
F101と同じく螺旋をなくしてみました |
シャフトはF303同様、上下両支え |
0 件のコメント:
コメントを投稿