今回はSpong 80を研究します。KONO式(コーノ式)ミルF201、HARIOの「
セラミックコーヒーミル・スケルトン・MSCS-2TB」は非常に合理的で使いやすかったので、またディアボロ(≒中国独楽)形状のミルを研究してみます。
ディアボロ型の例にもれず、このモデルも、構造的に実によく考えられています。本体が外刃を兼ねるなど、部品点数は非常に少なく、11点(分解可能な部品)しかありません。セラミックスリムと並ぶ、ミニマムな構造です。
![](http://3.bp.blogspot.com/-GgJzkDXlOTs/VbRcX5TULZI/AAAAAAAABOw/IRPRMKMxVYU/s400/Spong%25E6%259C%25AC%25E4%25BD%2593.JPG) |
Spong本体 重厚感あふれる質感とシンプルな形状 |
直線を基調とした、シンプルなデザインです。内部は底の部分が斜めになっており、スムースに引き込もうとする意図が見受けられます。挽き込み口は、ホッパー下部の一部しかなく、外刃の上ではなく、横に来るような高さに開いています。
![](http://1.bp.blogspot.com/-Cokl_y6uCGI/VbRcXqMVWAI/AAAAAAAABO0/8qZ9xwjbAzo/s400/Spong%25E5%25BC%2595%25E3%2581%258D%25E8%25BE%25BC%25E3%2581%25BF%25E5%258F%25A3.JPG) |
本体の一部が引き込み口になっています |
95mmです。握り玉は木製です。
多くの部品が鋳鉄で作られており、大変重いです。ハンドルを留めるネジはアルミ、ベアリングは、おそらく鋼鉄製です。アルミもアルマイト処理をしたとは思えません。ですので、保存状態が悪いと、すべての部品が錆びます。私が手に入れた個体も錆びだらけでした。ベアリングは、磨いた後も錆が残っています。コストのため(切削加工はとんでもない値段になります)に鋳物で作ったのだと思いますが、材料の選定には、必ずしも同意できかねます。
![](http://1.bp.blogspot.com/-EyLPCjfrkoY/VbRcX7tuaRI/AAAAAAAABO4/ILIC2ePsT5I/s400/Spong%25E5%2588%2586%25E8%25A7%25A3%25E5%2586%2599%25E7%259C%259F.JPG) |
わずか11点しかない部品群 |
外刃はなんと、本体が兼ねています。外刃に原理的にブレが発生しないという点では、この構造が最も優れているでしょう。内刃は、F303以上の大きさの刃がついています。「上部で砕こう」と考えた形状ではなく、細断する部分まで、ほぼ同じ形状になっています。
![](http://4.bp.blogspot.com/-RcAKAgrm_8c/VbRcZKbJlwI/AAAAAAAABPE/vWm9kBJAbbA/s400/spong%25E5%25A4%2596%25E5%2588%2583.JPG) |
外刃は本体が兼ねる。砕く部分はなく、全体的に均一な形状 |
![](http://4.bp.blogspot.com/-3achWOQv3Oo/VeK9xICxViI/AAAAAAAABZE/Fp-JVyQo6oI/s400/Spong%2BF303%2BHARIO-1.JPG) |
左からSpong80 F303 HARIO
Spongは内刃上部に「砕く」個所がある |
![](http://4.bp.blogspot.com/-BLoC8KgrSXQ/VeK9xMTcbBI/AAAAAAAABZA/LSUVgLVM6XE/s400/Spong%2BF303%2BHARIO-2.JPG) |
左からSpong80 F303 HARIO 下から見ると良くわかります |
次回は、形状と使い勝手の関係を明らかにしていきたいと思います。
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