今回はSpong 80を研究します。KONO式(コーノ式)ミルF201、HARIOの「
セラミックコーヒーミル・スケルトン・MSCS-2TB」は非常に合理的で使いやすかったので、またディアボロ(≒中国独楽)形状のミルを研究してみます。
ディアボロ型の例にもれず、このモデルも、構造的に実によく考えられています。本体が外刃を兼ねるなど、部品点数は非常に少なく、11点(分解可能な部品)しかありません。セラミックスリムと並ぶ、ミニマムな構造です。
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Spong本体 重厚感あふれる質感とシンプルな形状 |
直線を基調とした、シンプルなデザインです。内部は底の部分が斜めになっており、スムースに引き込もうとする意図が見受けられます。挽き込み口は、ホッパー下部の一部しかなく、外刃の上ではなく、横に来るような高さに開いています。
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本体の一部が引き込み口になっています |
95mmです。握り玉は木製です。
多くの部品が鋳鉄で作られており、大変重いです。ハンドルを留めるネジはアルミ、ベアリングは、おそらく鋼鉄製です。アルミもアルマイト処理をしたとは思えません。ですので、保存状態が悪いと、すべての部品が錆びます。私が手に入れた個体も錆びだらけでした。ベアリングは、磨いた後も錆が残っています。コストのため(切削加工はとんでもない値段になります)に鋳物で作ったのだと思いますが、材料の選定には、必ずしも同意できかねます。
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わずか11点しかない部品群 |
外刃はなんと、本体が兼ねています。外刃に原理的にブレが発生しないという点では、この構造が最も優れているでしょう。内刃は、F303以上の大きさの刃がついています。「上部で砕こう」と考えた形状ではなく、細断する部分まで、ほぼ同じ形状になっています。
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外刃は本体が兼ねる。砕く部分はなく、全体的に均一な形状 |
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左からSpong80 F303 HARIO
Spongは内刃上部に「砕く」個所がある |
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左からSpong80 F303 HARIO 下から見ると良くわかります |
次回は、形状と使い勝手の関係を明らかにしていきたいと思います。
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