2014年2月22日土曜日

ザッセンハウスを改造する(4)

 歯車の購入をするため、早速ネットで探します。メカニカル部品の購入先といえば、新聞レベルの知識ではミスミが有名ですが、ここは個人相手には売ってくれません。MonotaRO(モノタロウ)で探しました。しかし、素人には検索が難しいです。ネジ歯車(herical or screw gear)は英語表記にもあるとおり、他にヘリカルギア・はすば歯車・スパイラルギアなどと呼ばれています。どれも正しい名称なのですが、メーカー側でつけた製品名・分類で登録されているので、カテゴリーとして検索すると出てこないことがあります。検索し忘れがないか調べたおかげで、歯車と歯車メーカーはずいぶんと詳しくなりました。このことは後で役に立ちます。
 やっと見つけてわかったのは、結構な値段がするのと、歯車は、そのままでは使えないということです。歯車をシャフトに固定するには、イモネジなどで固定する必要がありますが、それには追加工する必要があります。

イモネジと固定穴


 ところが、MonotaRO(モノタロウ)では追加工を受け付けてくれません。直接メーカーに問い合わせてみたところ、商社を通してくれとの返答が返ってきました(この当時、小原歯車工業はまだ個人相手に商売はしてくれませんでした)。商社を探し、依頼をし、図面のやり取りをし・・・、それだけで、あっという間に日にちが過ぎていきます。
 やっとイモネジ追加工の見積もりが来たのですが、歯車本体をはるかに越える見積もりが出てきました。機械加工屋には常識なのでしょうが、当時の私はびっくりしました。今でこそ、刃物をセットしたり、寸法出しをしたり、場合によっては冶具を作成するなど、段取りにかかる時間を含めた価格(でもイモネジなんて、標準的な追加工ですよね)だと理解できるようになりましたが、当時はそんなこともわからず、あまりの金額に、平行して他の歯車を検討することにしました。。
  今度の条件は、イモネジ・キー加工がされている「完成歯車完成歯車2」で検索です。しかし、 
  1. 横の回転運動を、縦に変換できること
  2. 手で回した回転数を上げられること
  3. 直交する歯車をそれぞれ、軸の両側から保持できること
の条件で探すと、完成歯車では「1」しか満たしていないマイタ歯車(miter gear)しかないのです。

完成マイタ歯車(miter gear)


しかも、完成マイタ、ネジ歯車とも、ミルに固定する部品については、最初から作らなければなりません。芯出しに要求される剛性、寸法精度の大変さは結構なもので、ちょっとしたことで噛み合いがおかしくなり、動かなくなります。ミルに固定する金具に取り付けようにも、この精度を出す工作をするだけで、バカにならない手間と金額がかかることがわかりました。
 ここで、過去に検索した情報が役に立ちました。協育歯車B-BOXB-SETです。これなら最初から、優れた精度で歯車が固定されています。固定面が大きく取れるB-SETを選定、ミルを改造することにしました。 

B-BOX

B-SET
お待たせしました。次回は、やっと改造したミルをお目にかけます。

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