今まで、全て使用感の違いを以下の6点になると思うと書いてきました。KONO式(コーノ式)ミル F101ではどうなのか、同じ項目について個別に見ていきます。
- 挽き心地が軽いか否か
- ホッパーに豆が残るか否か
- ホッパーの縁に挽いた粉が飛び散るか(汚れが激しいか)
- 粒の大きさの調節機構が使いやすいか否か
- 分解がしやすいか
- 豆の入れやすさ
KONO式(コーノ式)ミル F101を研究する(1)でも書きましたが、通常はF205より若干重い程度でしょうか。ときどき重くなるようなことがありますが、ザッセンハウスのように、逆回転しなければらならないほどではありません。F205、F303ではベアリングが使われていましたが、この機種はベアリングが使われていないです。
KONO式(コーノ式)ミル F101を研究する(1)でも書きましたが、比較的プジョーの形状に近いです。ホッパーと外刃の間に段差があり、ここには豆が残ります。 F205でもそうでしたが、本体を振るなどして、刃の中に落とすことが必要です。残念ながら、挽いている時の振動だけで落ちるようなことはないです。
段差があり、ホッパーの形状が浅いと、プジョーのミルと同じく、破片が飛び散る量が多そうですが、それほどでもありません。もちろん飛び出ますが、絶対量が少ないです。KONO式(コーノ式)ミル F205(共通刃 F201・F205)を研究する(2)でも書きましたが、F101では特に、内刃の上部が小
さく、上の部分で砕くこと自体が少なくなっているのが特徴でしょう。
![](http://1.bp.blogspot.com/-ofAqJNTPqWg/U3l6xHEzI9I/AAAAAAAAAwk/LzkiGgt1KWI/s1600/F101%E5%86%85%E5%88%83%E3%81%A8%E5%A4%96%E5%88%83%E3%81%AE%E9%AB%98%E3%81%95.JPG) |
F101:内刃の上部の径が小さい |
![](http://1.bp.blogspot.com/-jSOw1eJFbS0/Uy-oaK0OY6I/AAAAAAAAAlY/uNjhjNgmWRE/s1600/%25E3%2583%2597%25E3%2582%25B8%25E3%2583%25A7%25E3%2583%25BC%25E3%2580%2580%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2582%25A2%25E3%2583%25A9%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B9.JPG) |
プジョー:螺旋が強い |
F101では刃の上部に螺旋がないことで、噛みこむ力を減らし、噛みこめなかった豆が上に弾かれる量を少なくしています。「砕くことに専念して、無理に引き込まないこと」で、砕けなかった豆、破片を飛び散りにくくしていると言えるでしょう。
- ホッパーの縁に挽いた粉が飛び散るか(汚れが激しいか)
F101の最大の美点です。樹脂製ならではの特徴を生かし、薄くすることでしホッパーの縁に挽いた粉が飛び散るようなことをなくしています。また曲線に加工することで、無駄なく挽いた粉を入れることができます。実に使いやすく、これだけでも使用頻度が上がるものです。
![](http://3.bp.blogspot.com/-MtD_Jx26Er4/U3l_LXtb8oI/AAAAAAAAAw8/3Sx_WMLHAJc/s1600/F101%25E3%2581%25A8%25E3%2583%2597%25E3%2582%25B8%25E3%2583%25A7%25E3%2583%25BC%25E3%2581%25AE%25E5%258F%2597%25E3%2581%2591%25E7%259A%25BF.JPG) |
左側がF101 右側がプジョー F101の有効面積の広さがわかります |
![](http://2.bp.blogspot.com/-aEhQdavh6zg/U3l_LmuVe0I/AAAAAAAAAw4/rtpvKQn0E2E/s1600/F101%25E3%2581%25A8%25E3%2583%2597%25E3%2582%25B8%25E3%2583%25A7%25E3%2583%25BC%25E3%2581%25AE%25E5%258F%2597%25E3%2581%2591%25E7%259A%25BF%25EF%25BC%2592.JPG) |
こんなにも差があります |
調節機構は、F101独自のものです。ネジ式のように無段階に調節はできませんが、とても楽にできます。
丸いノブを引き上げ、5つある穴のどこかにはめます。この写真では、左側ネジが粒度が荒く、右側が細かくなります。構造部品は多くなりますが、大変使いやすいです。
![](http://1.bp.blogspot.com/-_KVEkqipTag/U32GZFED4YI/AAAAAAAAAyc/1e9J6ka08z4/s1600/F101%E3%80%80%E8%AA%BF%E7%AF%80%E9%83%A8.JPG) |
F101 調節部 |
![](http://4.bp.blogspot.com/-XifL9Chsxzs/U3mCLdGyK-I/AAAAAAAAAxM/3nOBoS4u0Ww/s1600/F101%E8%AA%BF%E7%AF%80%E6%A9%9F%E6%A7%8B%E9%83%A8%E5%93%81.JPG) |
F101調節機構部品 取り外しできます |
F101は特筆すべき個所が多いので項目を分けます。
ハンドル
F205・F303同様、ハンドルはネジ留めではないので、大変楽に組み立てができます。ここはぜひ、他社も見習ってほしいです。一番上の袋ナットは、残念ながら
ザッセンハウス、プジョー同様、ネジの締まる回転方向と、ハンドルを回転させる方向が一緒なので、どんどん食い込んでいきます。ただ、F303よりも一回り大きく、かじることはありません。
プジョー、F205よりは材質は良いようです。
![](http://2.bp.blogspot.com/-ZQp5kK2grvE/U32PzIOM2BI/AAAAAAAAAzg/B47QjFxDniE/s1600/F101%E3%80%80%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AB%E6%A9%9F%E6%A7%8B%E9%83%A8.JPG) |
側面を落としているため、ハンドルが楽に取り外しできます |
本体の分解方法
![](http://3.bp.blogspot.com/-xQbphTzDei0/U32MWqoqTmI/AAAAAAAAAys/etI1C6viXcE/s1600/F101%E3%80%80%E8%93%8B%E3%82%92%E5%A4%96%E3%81%9B%E3%82%8B%E7%8A%B6%E6%85%8B.JPG) |
この状態ではじめて蓋を外せます |
![](http://2.bp.blogspot.com/-yeqvSOPwEos/U32MqL8rKnI/AAAAAAAAAy0/ABJ6LqObNXg/s1600/F101%E3%80%80%E8%93%8B%E3%82%92%E5%A4%96%E3%81%97%E3%81%9F%E7%8A%B6%E6%85%8B.JPG) |
ホッパーと本体はネジ止めされています(写真はネジを外したところ) |
![](http://2.bp.blogspot.com/-n5pBpxu8_7M/U32Nb9_1nyI/AAAAAAAAAy8/6qmyTrSE1RM/s1600/F101%E3%80%80%E6%9C%AC%E4%BD%93%E3%81%AE%E3%83%8D%E3%82%B8%E7%95%99%E9%83%A8%E5%88%86%E3%81%8C%E7%A0%B4%E6%90%8D.JPG) |
前の所有者は取り扱いを間違えたようです。壊れていました |
組み立て方法
![](http://4.bp.blogspot.com/-01nxJVzIPjE/U32O62O97sI/AAAAAAAAAzI/rLH9MtH830k/s1600/F101%E3%80%80%E3%83%AF%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%BC1.JPG) |
樹脂のワッシャーから先に入れます |
![](http://4.bp.blogspot.com/-4imdten2LHo/U32O7D5pShI/AAAAAAAAAzM/rQRNWaznSH8/s1600/F101%E3%80%80%E3%83%AF%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%BC2.JPG) |
次に金属のワッシャーを入れます |
![](http://4.bp.blogspot.com/-7ZSm4yw7dCE/U32PbnxegbI/AAAAAAAAAzY/F6XoqY4Q9Q0/s1600/F101%E3%80%80%E5%86%85%E5%88%83%E5%9B%BA%E5%AE%9A.JPG) |
内刃はこの部品で初めて固定できます |
F205と同程度の広さです。ただ、分解掃除ができないので、個人的にはこの構造は好きではありません。
豆入れの位置が、管理人のF101は正面向って手前にあるのに対して、
Thumb Under (サムアンダー)さまと
昌’sCoffee( Masa's Coffee )さま のミルは向って左にあるとの指摘がございました。 実は理由は単純で、前述、本体の分解方法でおわかりのように、管理人のミルは、ホッパーと本体のネジ止め部分が壊れているため、適当に置いたというのが真相です。向かって左にあるのが正しい組み立て方です。
さて、この機種はKONO式(コーノ式)ミルとして高い評価をすべきかですが、私としては、大変使いやすい機種だと思います。なによ
り、受け皿の形状が良いです。粉が受け皿に残らないだけで、これだけ印象が良くなるとは思いませんでした。分解掃除も、蓋以外は分解できない個所もなく、苦に
なりません。私のように、外蓋を本体に固定しなければ、さらに掃除が楽になります(笑)。
![](http://1.bp.blogspot.com/-r52lYNnMzfY/U32VrUabnwI/AAAAAAAAAzw/lWLT0f6_kKo/s1600/F101%E3%80%80%E5%88%86%E8%A7%A3%E6%99%82.JPG) |
本体に固定できないので、すぐに掃除ができます(笑) |
F101は、隠れた名機だと思います。
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