今まで、使用感の違いを以下の6点になると思うと書いてきました。当初の予定通り、KONO式(コーノ式)ミル F303ではどうなのか、同じ項目について個別に見ていきます。
- 挽き心地が軽いか否か
- ホッパーに豆が残るか否か
- ホッパーの縁に挽いた粉が飛び散るか(汚れが激しいか)
- 粒の大きさの調節機構が使いやすいか否か
- 分解がしやすいか
- 豆の入れやすさ
何度も書きますが、大変軽快な挽き心地です。プジョーの上を行きます。ほとんど抵抗らしい抵抗がないと言って良いほどです。ただ、これも何度も書きますが、挽くのには、非常に時間がかかります。
本機には大きな特徴である、両受けシャフトが使われています。実際、内刃と外刃が当たらないところまで緩めてハンドルを廻すと、驚くほど良く回ります。片側だけの保持機構のモデルは軸がブレて蛇行するため、緩めてもきれいに回りません。ここは明らかに差があります。ザッセンハウスの「
ラパス(La Paz MJ-0801)」も、上下で保持していますが、シャフトの保持ではありませんから、ここまで軽くは回りません。実際、下のブッシュは固定金具と接触する部分が若干削れており、ブレの大きさ、かかる力の大きさを感じさせます。そういえば、ザッセンハウスの保持機構も削れていました。
上は
F205同様ベアリング機構を持っています。下はベアリング機構なしのブッシュですが、粉塵にさらされることを考えると、至極妥当な選択です。ボールベアリングでも
両側鋼板シールドシールドタイプ(ZZ型)を使えば、粉塵環境でも大丈夫なのかなと思いますが、コストの問題でしょうか。10倍以上の価格差がある部品が2個、シャフトの保持のために使うだけで、しかも挽いた時の軽さに、ほとんど寄与しないとなれば、仕方ないと思います。そもそも、下側の保持機構すらないものが圧倒的に多いのです。
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F303上部 ベアリングが使用されている |
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F303下部 固定金具と接触、若干削れている |
ザッセンハウス下側 保持機構 削れている
ほとんど平面に近い勾配です。板部分に豆が残ることはほとんどありません。また、ホッパーと外刃にも段差がなく豆は残りません。 ただし、ホッパーの上部形状に問題があり、豆がいっぱい残ります。
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F303のホッパー形状 写真では段差に見えますが、溝はないので豆は残りません |
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F205のホッパー形状 |
このホッパー(上部)は本体の間に隙間があり、豆が残ります。写真は、さかさまに振ったりして、極力豆や粉を取り除いた後、分解した様子です。カラカラと音がしなくなるまで取り除きましたが、それにも関らず、ここまで豆が残っていました。このホッパーはいただけません。
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F303ホッパー 本体との間に隙間がある |
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さかさまに振ったりして取り除いても、こんなに豆が残ります |
外周部は手を切らないよう丸く丸めてあり、水洗いすると、水が残ります。つなぎ目もあり、ここはさらに問題ありです。今回の撮影に当たり、水洗い後にエアーダスターで吹き飛ばしましたが、かなり丁寧に飛ばさないと錆びてしまいます。
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水洗いすると、水が残ります |
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つなぎ目に水が入ると、なかなか乾かせません |
最近、ひとつの記事が長くなっているので、「3.ホッパーの縁に挽いた粉が飛び散るか(汚れが激しいか) 」以降は、次回に分けます。
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