KONO式(コーノ式)ミルF303です。
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KONO F303:管理人 |
KONO式(コーノ式)ミルといえば、この刃といわれるような、評価の高い刃を使っています。同じ形状の刃を使用したモデルとして、他に
F301・F305・F307・F702・F703などがあります。ネットではこの刃を使用したモデルが最良の評価を得ているようです。
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KONO式(コーノ式)ミルといえば、この刃といわれるような、評価の高い刃:管理人 |
実際に使ってみると、大変軽快な挽き心地です。プジョーの上を行きます。ほとんど抵抗らしい抵抗がないと言って良いほどです。ただ、挽くのには、非常に時間がかかります。
しかし、いったい、なぜこんなに軽い挽き心地なのでしょう。
今までわかったのは、
ザッセンハウスとプジョーを比較する(3)で、書いたように、
- 似たような刃の形状
- ケースの大きさ・ハンドルの動作半径・刃の大きさ・形状とも、それほど違わない
という前提条件の場合、
- ミル本体を固定すること
- ホッパーの勾配を緩く、段差を作るなどして、引き込む豆の量を少なくすること
が軽い挽き心地を決定する要因だということでした。特に両者の場合は、刃の形状が似ていることが、比較のベースとなり、ホッパーの形状に原因を求められる要因となりました。このことは、
KONO式(コーノ式)ミル F205(共通刃 F201・F205)を研究する(1)でも裏付けられ、しかも形状さえ「適切」であれば、刃の鋭さも関係ないことが分かってきました(何が適切な形状かはわかっておらず、別問題です)。
新たな発見として、
KONO式(コーノ式)ミル F205(共通刃 F201・F205)を研究する(2)では、ホッパーを浅くすることで問題となる「汚れやすさ」も、外刃を高く大きくし、上部の入り口をすぼめ、内刃を相対的に低い位置に配置すること、内刃の上部の径を小さくすることで、砕いた豆が上に飛び散ることを防ぎ、解決することもわかりました。
- 外刃上部の入り口をすぼめること
- 内刃の上部を小さくすること
- 内刃を外刃に対して下に配置すること
が、F205を検証した際に新しく見つかった「軽い挽き心地を実現しながら、汚れが少ない」要素です。
他には何かないのでしょうか。F303を研究することで何かわかるのでしょうか。ひとつひとつ見ていくことにします。
ケースの固定しやすさ(大きさ)
本体は明らかに、ひとまわり大きいです。
ザッセンハウス 138×138×H不明 (改造したので、既製品の高さが測れない)
プジョー 133×133×H210 (公式データは130×130×210)
コーノF205 127×127×H183
コーノF303 162×160×H260
ハンドルの動作半径
動作半径も大きいです。
ザッセンハウス 113mm
プジョー 85mm
コーノF205 108mm
コーノF303 120mm
刃の形状・鋭さ
大きさ、形状とも異なります
ザッセンハウス・プジョー
- 刃の形状が良い(二重螺旋臼刃)
- 鋭い刃
- 硬質な金属
F205 (共通刃:F201・F205)
- 均等な螺旋形状ではなく、不揃いな「斜面」(二重螺旋臼刃ではあります)
- ほとんどエッジが立っていないと言い切れる、なだらかな刃
- ネットでは、切れ味が悪いとされる鋳物製
F303 (共通刃:F301・F303・F305・F307・F702・F703)
- 打ち抜いた板を重ねた形状(二重螺旋臼刃)
- ほとんどエッジが立っていないと言い切れる刃
- 硬質な金属
ザッセンハウス 高さ(22mm程度)・径(30mm程度)・螺旋形状(五条)
プジョー 高さ(22mm程度)・径(30mm程度)・螺旋形状(五条)
コーノF205 高さ(20mm)・径(40mm)・螺旋形状(11条不均等)
コーノF303 高さ(18.5mm)・径(45mm)・螺旋形状(五条)
刃は今までの中で一番大型です。写真ではF303の刃が手前に見えますが、シャフトの位置は同じ距離です。そのくらい大きさが違います。
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左がザッセンハウス 右がF303 ニッケルメッキが施されています |
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F303の刃を上から見る |
刃の材質・硬度
不明です。磁石の付き具合から、「鉄系の材質という「印象」です。硬さについては、どの程度なのかは、よくわかりません。ニッケルメッキを施してあります。仕上げは一番良いです。
ザッセンハウス 鉄系・硬度不明
プジョー 鉄系・硬度不明
コーノF205 鉄系(鋳物)・硬度不明
コーノF303 鉄系(ニッケルメッキ)・硬度不明
ホッパーの形状
ホッパーの勾配はF205と同じで、一度に引き込む豆の量は少ないです。
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下がF205 上がF303 大きさは異なりますが勾配は一緒です |
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KONO F303 ホッパー全体の勾配が緩く、段差がある |
再度、形状さえ「適切」であれば、「刃の鋭さは関係ない」と結論付けてもおかしくないよう結果が出ました。引き込む量を少なくすれば、軽快な挽き心地が実現されるところを見ると、やはりホッパーの形状がポイントなのでしょうか。ただし、今回は刃の大きさ、形状をはじめ、全てが一回り大きいです。F205もF303ほどではないにせよ、大きな刃でした。「適切な形状」に大きさは関係があるのでしょうか。そもそも「適切な形状」とは何でしょうか。
次回は、他に要素がないか、
ザッセンハウスとプジョーを比較する(4)、
KONO式(コーノ式)ミル F205(共通刃 F201・F205)を研究する(2)で書いたように、直接挽き心地に関係ないと思われる要素を書きたいと思います。