KONO F205:管理人 |
このモデルですが、実際に使ってみると、非常に使いやすいモデルです。ザッセンハウスの様に、ときどき重くなるようなこともありませんし、プジョー程ではありませんが、十分に軽快な挽き心地です。実際、三者を持っている時では、一番使用頻度が高かったです。
しかし、いったい、なぜこんなに軽い挽き心地なのでしょう。
ザッセンハウス、プジョーを比較してわかったのは、ザッセンハウスとプジョーを比較する(3)で書いたように、
- 似たような刃の形状
- ケースの大きさ・ハンドルの動作半径・刃の大きさ・形状とも、それほど違わない
- ミル本体を固定すること
- ホッパーの勾配を緩く、段差を作るなどして、引き込む豆の量を少なくすること
しかし、このミルの刃を見た時は驚きました。ネットでは切れ味が悪いとされる鋳物の刃を使い、形状も、ザッセンハウス・プジョーのミルの「良い切れ味の根拠」とされている、「鋭い刃」を完全否定したに等しかったからです。
- 刃の形状が良い(二重螺旋臼刃)
- 鋭い刃
- 硬質な金属
- 均等な螺旋形状ではなく、不揃いな「斜面」(二重螺旋臼刃ではあります)
- ほとんどエッジが立っていないと言い切れる、なだらかな刃
- ネットでは、切れ味が悪いとされる鋳物製
KONO F205の刃 |
KONO F205の刃 別角度 |
KONO F205の刃 別角度 |
ケースの固定しやすさ(大きさ)
本体の大きさは、あまり変わりません。
ザッセンハウス 138×138×H不明 (改造したので、既製品の高さが測れない)
コーノF205 127×127×H183
ハンドルの動作半径
動作半径もそれほど変わらないです。
ザッセンハウス 113mm
コーノF205 108mm
刃の形状・鋭さ
最大の違いです。大きさ、形状、材質ともに大きく異なります。不均等な形状にしたのは、豆を引き込む場所と砕く場所に分けることで、一度にたくさんの豆が入らないようにしたためでしょうか。経緯を知る人がいらっしゃいましたら、ぜひ、お話しを聞いてみたいものです。
ザッセンハウス 高さ(22mm程度)・径(30mm程度)・螺旋形状(五条)
プジョー 高さ(22mm程度)・径(30mm程度)・螺旋形状(五条)
コーノF205 高さ(20mm)・径(40mm)・螺旋形状(11条不均等)
左がザッセンハウス 右がKONO F205 |
F205 上から見る |
刃の材質・硬度
不明です。ザッセンハウスとプジョーを比較する(2)でも書きましたが、磁石の付き具合から、「鉄系の材質という「印象」です。硬さについては、どの程度なのかは、よくわかりません。ただ、一般的に鋳物は柔らかいといえます。
ザッセンハウス 鉄系・硬度不明
プジョー 鉄系・硬度不明
コーノF205 鉄系(鋳物)・硬度不明
追記:昌’sCoffee(Masa'sCoffee)さまより、興味深い情報を頂戴しました。「ミルの刃が鉄製のものと鋳物に分かれたと思いますが、日本で作られていた初期のミルは、鋳物が多かったみたいです。ハリオの’made in Japan’表記のミルは鋳物を使用しています。生産を海外に移したと共に、鉄製に変わりました。」(2014/4/9)
ホッパーの形状
プジョーのように、ホッパーの勾配は緩く、段差があり、一度に引き込む豆の量は少ないです。
KONO F205 ホッパー全体の勾配が緩く、外刃の間に段差がある |
プジョー ホッパーの下半分の勾配が緩く、外刃の間に段差がある |
軽快な挽き心地を実現する要素として、刃は形状さえ「適切」であれば、「鋭さ・硬さは関係ない」と結論付けてもおかしくないよう結果が出ました(何が適切な形状なのかはわかりませんが)。どうやら、軽く挽くためには、刃の鋭さではなく、ホッパーの形状が大きく関係しているように思われます。
次回は、他に要素がないか、ザッセンハウスとプジョーを比較する(4)で書いたように、他の項目を比較していきたいと思います。
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