2018年11月25日日曜日

既存のミルの欠点を取り除いた軽快な挽き心地、粉が飛び散りにくいミルを考案する(7)

オリジナル設計のボディでの、試作品第2号の本体ができました。

右が第2号機 若干くびれを細くしています。これでだいぶ持ちやすくなりました

外観はあまり変わりません。第1号では3D-CADの画面上ではわからない本体の質感、まわした時の感触、豆の飛び散り具合などを検証するために、既存のF101の刃を組み込んで作成してみたのですが、やはり変更したい箇所がいっぱいありました。特に握った時の感触があまり良くなかったので、くびれを少し細くしました。
 実物がなかなかできなかったのは、受皿のガラスと本体をはめるための、バヨネット構造の樹脂部品が高額だったためです。
 
 樹脂部品については、3Dプリンターでの作成が良いのではないかとのアドバイスをいただいていたのですが、過去に見た3Dプリンターによる生成物は、かなり積層面が荒いものでした。以来、3Dプリンターの品質をまったく信用していなかったこと、私のCADではSTLによる出力ができないことから検討もしていなかったのですが、私の勉強不足でした。igesデータで作ってくれるメーカーが見つかったこと、安価でかなりの精度で作成される方法があったので、作ってみました。結果は素晴らしい精度でした。品質、強度については、これからいろいろな方に使ってみていただき、検証していきたいと思います。
3Dプリンター ナイロン粉末造形(PA粉末造形・粉体造形・SLS)による作成 精度はいいです

 
せっかくなので、以前設計した内刃と外刃も実物を作ってみました。3D-CADの画面上では、それなりに凹みをつくったつもりですが、実際に見て見ると浅いので、現在再設計、作成し直しています。実物での確認は重要ですね。
F101の形状を参考に一体型で作成 第1号


 れがーと様からコメントをいただきましたが、シャフトと内刃をどうやって組み立てるかが課題です。このミルを作るにあたっては、可能な限りメンテナンスを楽にしたいという目標がありました。そのためには部品点数を少なくし、道具を使わなくとも、分解組み立てを可能にする必要があります。これについては、HARIOのMSS-1の構造が真っ先に浮かびました。しかし、これはブレが大きくなるという問題がありました。コーヒーミル本来の目的である「挽いた粉を均質にすること」を実現するためには、内刃と外刃のブレを極力小さくする必要があります。内刃のブレをなくすためには、シャフトと内刃を固定することが一番確実です。多くのミルはこの構造を採用しています。ではどうしたらよいのか。実際のモデルから考えて見たいと思います。

 1.シャフトから内刃を簡単に取り外すことのできる構造です。HARIO MSS-1の構造では、下から内刃を取り外すことができます。しかも道具を使わずに分解組み立てが可能です。しかし、取り外しを容易にするために、シャフトと内刃の間に隙間を設ける必要があり、ガタが発生しています。これではコーヒーミル本来の目的である「挽いた粉を均質にすること」を満たしません。


取り外しを容易にするには、シャフトと内刃の間に隙間が必要です

 2.シャフトと内刃を固定する方法です。内刃とシャフトが一体化しているため粒度が均質になります。SPONGが完全一体でこの方法が最も確実ですが、この方式では分解の際、内刃を下から取り外すため、ハンドルとシャフトが分離することが前提となります。私の考えているモデルでは、ハンドル部分を一体化しているので、固定すると上からシャフトを抜くことができず、分解ができなくなってしまいます。内刃だけをシャフトから取り外せるようにすればよいのですが、これが難題です。一番確実でコストがかからないのは、ネジを使って固定する方法ですが、道具を使う必要があります。

写真左  SPONG:完全一体
写真中央 KONO F303:組立式だが、分解を前提としていない
写真左  HARIO セラミックスリム:ネジで固定、分解を前提としていない
シャフトと内刃を固定する方式


 

 1の方法はどうやらダメそうなので、シャフトと内刃を固定する方法で、道具を使わずに分解できる部品を考えてみました。着脱を容易にするため、内刃との固定はヘクサロビュラ形状(カムアウトが発生しません)を採用、ノブの形状は人間の手になじむ理想的なかたちとされるセブンロブノブを採用しました。実際に使ってみないと、使い勝手がわからないのですが、現在の私に知るうる限りの最良のものを組み合わせて作成してみました。左ネジで作ってみたのですが、内刃と一体で動くためネジ部分には荷がかからないので、通常のネジで作り直したいと思います。

ヘキサロビュラ形状で固定するネジ(左) オリジナルで設計しました

内刃とネジを組み合わせたところ 3Dプリンタの精度は非常に高く、ピッタリ合います
あとは、内刃と外刃の実物を作成するだけです。問題は費用です。お金さえあれば、今すぐ実物を作ることができます。刃などは2016年に基本設計は終わっています。今回、設計変更がありましたが、それも試作品を1個つくればわかることです。
 初期投資を抑えて作成する方法について、この2年間ずっと探し続けてきました。かなり有力な方法も見つかり、解決したかに思えたこともあります。しかし、残念ながらこの形状を作ることができませんでした。
 費用をどうやって工面するかが解決すれば、製品化が可能なところまで、あと一歩です。

2018年3月17日土曜日

既存のミルの欠点を取り除いた軽快な挽き心地、粉が飛び散りにくいミルを考案する(6)

オリジナル設計のボディにF101の刃を組み込んだ試作品ができました。



報告までにずいぶん間が空いてしまいました。この間、何もしていなかったわけではないのですが、最終形状に近づいたこともあり、製品化前に種明かしをしたくない部分が多くなってしまいました。

今回は試作した形状の評価としたいと思います。

本体形状 

 コンマ単位での調整が必要です。事前にモックアップで検証しましたが、実際に動作させてみると、いろいろと感覚面で欲が出てくるものです。握り具合を確かめながら削ったので、微妙に段差が残っています。一度削った個体を、再度旋盤にセットするのは大変難しいです。次の個体は、これをなくした時にどうなるのかも確かめてみたいと思います。
 この段階でギリギリの寸法で作っているので、ねじ穴の深さ、位置などを動かし、あと0.1mmをどこから捻出するか、頭を悩ませています。

重さ
 0.1mmをどこから捻出するのか悩むほど、ギリギリの寸法で作っているので、それほど重くありません。女性でも手に持って使うのが億劫になるような重さではないです。

挽き心地

 今までのいかなるミルにもない圧倒的な安定感、滑らかな挽き心地、空回し時は無負荷といっても過言ではないほどのスムースな感触を実現しました。特にこの個体は、F101の刃を組み込んでいるため、豆を挽いた時も、F101の持つ滑らかな感触を引き継いでいます。豆の引っ掛かりなどは全くありません。芯の振れもないこの状態こそ、元の箱型のケースでは発揮されない、F101の刃の持つ本来の力が、100%引き出されていると言っても過言ではありません。

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 前回わかっていたけれどやらなかった」「やりたかったけれど、コスト面から非現実的だった」、しかし、こうしたものは実際に存在することが重要で、お金を出しても存在しないのと、たとえ非現実的な金額であっても、実際に存在するのとでは、大きく違うものと思いますといったことを書きました。

アルミのムク材から削り出した本体
刃から握り玉まで一体の継ぎ目のないステンレス回転軸
高性能ベアリングを上下に配置した回転保持部
洗いやすく、静電気の発生しにくい厚底のガラス受け皿

このミルは、純粋に持つ喜びを満足させてくれます。


この世の中のどこかにいらっしゃる、価値観を共有した人のための灯の種火が、今ここに誕生しました。

2016年12月31日土曜日

存在するだけで、気持ちを豊かにするものでありたいと思います

 今年こそ、ミルを完成させるつもりでしたが、F201を使用した各社の比較から予想外の結果が出たり、様々な事情から完成させることができませんでした。期待して下さった皆様に、お詫びいたします。申し訳ありませんでした。

 今年は、自身のモチベーションに大きく関連した出来事がありました。

 9月初旬に観た「君の名は。」の衝撃が、いまだに収まっていません。内容もさることながら、真に愛されるものの大躍進を、私は目の当たりにしました。ニコニコ大百科に書かれた「君の名は。」がもっとも、的確に物語っていると思います。以下に一部を引用します。

********** 引用 ********** 

公開後の項で記載する興行収入から日本で上映された他の興行収入100億円超えの作品と比較すると、

宣伝の少なさ

完成披露試写会や各地の放送局での特番放送は行われたが、製作委員会に二大広告代理店(電通・博報堂)や在京キー局といった強い影響力を持つ会社が加わっておらず、まして大きな興行収入が見込めるわけでもないため、BSのミニ番組出演や過去作品の再放映はあったものの一般的邦画程度の宣伝しか行えなかった。

制作費の少なさ

関係者の発言から推測するにどう見積もっても10億円以下という、日本のアニメ映画としては常識的範疇としても、他の100億超え作品と比べれば明らかに劣り、下手をすると一般的邦画よりも劣る制作費しかかけられていない。

作品自体の認知度の低さ

2015年12月ごろより公式サイトは開設され、5月よりコミック版の連載はスタートしていたものの、ジブリやディズニーといったブランド、人気ドラマの劇場版、海外人気作、有名な実話等ではなく完全オリジナルアニメであるため作品自体の認知度が低かった。特に、この時期はディズニー、ジブリ共に興行期間が競合していた。

新海誠監督自身の認知度の低さ

ネット界隈では「秒速5センチメートル」などである程度認知されているぐらいで、世間一般的認知度の低さが否めない。前作『言の葉の庭』はDVDの売上が主目的の短い興行期間だっとはいえ上映館数23館、興行収入1.5億である。

上映館数が少ない

初の大規模公開で約300館の大博打(興行収入40億円を記録した「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」でさえ約120館)とはいえ、他の100億作品と比較すると上映館数が100~150館は少ない。
集客が見込みづらい公開日 一番集客が見込める夏休みの終わりであり、かつブーストが見込める次の長期休暇期間まで一番長い8月26日という最悪な公開日。

上映特典一切なし

前売り券ではA4のクリアファイルがあったものの、初動のかさ上げに行われる上映特典が一切なかった。

また比較以外の不安点として、

人を選ぶ新海監督の作風

 「秒速5センチメートル」で顕著だが本人としてはあれでもハッピーエンドだったというファンと監督以外との世間一般とは大きく乖離した部分があった。

俳優起用の配役

本作は著名声優や人気のあるタレントによるゲスト出演がほぼ無く、ベテラン女優や演技派俳優などが多く声を充てている。一見問題ないようだが、この演技次第では全くの不発で終わる可能性も少なくなかった。

RADWIMPSと新海誠作品との相性が未知数

監督が好きだと評する「ふたりごと」や、瀧や三葉のキャラ設定の参考になったという「君と羊と青」からはじまり、「おしゃかしゃま」「五月の蝿」といった聴き手を選ぶような曲も手がける野田洋次郎。良く言えば作風が広いとはいえるが、情報が解禁された当初はどのような化学反応を示すのかが全くの未知数だった。要するに両極端になりうることが十二分に想定されたのである。

以上のように、大作映画としてどころか普通のアニメ映画としてみても、興行が不安視されていたことが伺える。ネットの反応にしても、公式サイトこそ週一ペースで頻繁に情報が更新されていたものの、Twitterでは後から見れば反応があったことが伺える程度、2ちゃんねるの「君の名は。」の本スレが公開日でせいぜい2スレ目であったことからも、一般的アニメ映画程度かそれ以下の期待値でしかなかったことがわかるだろう。

しかしこの最悪としか言いようがない条件から、日本映画史に新海誠の名を刻む大躍進が始まる。

********** 引用ここまで ********** 

 真に愛されるものが、正当な評価を得る瞬間を私は見ました。巨大な影響力を持つ、在京キー局・大手広告代理店の宣伝がなくとも、本当に人々が共感して人に伝えたものが、どれほど人を動かすかを、私はリアルタイムで目にしてきました。

 ズルをしない。うそをつかない。人の話を聞くこと。観客が何を望んでいるんだろう、何を観てもらうことが皆さんに楽しんでもらえることにつながるんだろうと、耳を澄ませて、目を開いて、感じていくこと。

 これほどの大ヒット作を作りながら、本当に謙虚な方です。

 ヒットする要件は、本当にわからないと思います。キャッチーな要素を組み合わせればヒットするなどという単純な話ではありません。

 私のつくるミルは、決して爆発的なヒットにはならないことはわかっています。製造にかかるコストから販売価格を考えると、そもそも、売れるかどうかも怪しいです。それでも、必ず作りたいと思っています。

 先日、今の私に出来ることは、ズルをせず、真正面から向き合うことだけだと書きました。

 今まで、皆さんわかっていたけれどやらなかった。やりたかったけれど、コスト面から非現実的だった、ということを思いつく限り行います。

 こうしたものは、実際に存在することが重要です。お金を出しても存在しないのと、たとえ非現実的な金額であっても、実際に存在するのとでは、大きく違うものと思います。

 世の中には、実際に見たこともないけれど、「あること」だけは知っているというものがあります。一生、自分には縁のないものでも、「あるだけ」で大事なものです。

一生、直接見ることも、触ることもないけれど、知っているもの。

朝香宮邸 庭園美術館 ~ 存在するだけで、豊かな気持ちになります


あるだけで豊かな気持ちになれるもの。

あるだけで満足するもの。

あるだけで安心するもの

あるだけで誇らしい気持ちになるもの。

このミルは、存在するだけで、皆さまの気持ちを豊かにするものでありたいと思います。

2016年12月24日土曜日

F101の刃を元に設計してみました

 F201のボディにいろいろな刃を組み合わせ検証してきましたが、その中で一番良い感触だったのはF101でした(まだF201にスタビライザーを組み込んだもの・Fiscoが残っていますが)。

 今まで、ずっとF303の刃をベースに作成してきましたが、とりあえずF101の刃も作成することにしました。

 F101の、どの形状が具体的にどう作用しているのかは、まだわからないことが多いのですが、F101の刃をベースにすると、メリットがいっぱいあるためです。

・加工費が安い

 小さくなることで、加工費が安くなります。極小部品にならない限り、一般的に小さくなると、いろいろな費用が安くなります。

・本体のスペースに余裕ができるので、設計の自由度が増す

 F303の外刃をベースにした部品をSpongの形状に組み込むため、それこそ1mm、0.5mmの寸法を、どう削るか、薄くするかといったことをしてきましたが、一気に余裕ができ、設計の自由度が増しました。外観形状を変えるわけではありませんが、強度、加工上の余裕が増したため、より品質向上を望めるようになりました。

KONO F101 内刃
F101の内刃を設計してみました

・挽く速度は変わらない

 比較の結果、挽く速度に影響があるのは、粒度の大きさで、必ずしも大きな刃を使うから、挽く速度が速くなるわけではないことがわかっています。今回F101の相似形を設計したのは、加工費が安くなるから、設計の自由度が増すからといった「こちらの都合」で変更したわけではありません。純粋に感触が良かったから、挽かれた粉の品質が良かったから、この形状を選んだのだと言い切れます。

 材質・形状が少しでも異なれば、違ったものになることはわかっています。私が設計したものは、別物かもしれません。しかし、それでも感触の良かったF101をベースに作ることは意味のあることだと思っています。

2016年11月19日土曜日

君の名は 時を渡りて 天伝ふ 誰そ彼ときに 関は消えたり ~ 「君の名は。」のパンケーキを作ってみました(4)

 1月7日(土)〜2月7日(火)、池袋パルコ本館の7階に「君の名は。」カフェが誕生というニュースが流れました。ここに、パンケーキの詳細情報があったので、追記しました。
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 「君の名は。」のパンケーキ作りに狂っている私に、友人がこんな画像があったよと送ってくれました。TV画像をキャプチャーしたとのこと。DVDが発売されたら作ろうと思っていたのですが、早く手に入ってうれしいです。好きな人の所にモノは集まってくると言いますが、本当にその通りですね。

 友人の期待に応え、早速作ることにしました。


三葉てめえ、ばか高いケーキとかドカ喰いしてんじゃねえよ!。司たちが引いているだろう
「三葉てめえ、ばか高いケーキとかドカ喰いしてんじゃねえよ!。司たちが引いているだろう」の図

パンケーキをドカ喰いしている場面をリアルに比較
パンケーキをドカ喰いしている場面をリアルに比較

モデルは息子です。今まで、何度もパンケーキを作っているのを見ているので、非常に協力的でした。

 半袖シャツの袖口、胸ポケットの口が緑でなくてすみません。あとはネクタイのストライプが逆ですね。瀧のネクタイは右下がりのブルックス・ブラザーズ式レップタイ(米国起源)、息子の制服は右上がりのレジメンタル(英国起源)です。ブルックス・ブラザーズは好きですが、タイはストライプの時はレジメンタルにしているので、購入しませんでした。

 椅子は、偶然にも我が家のものと同じです(!)。

 実際に作ってわかったのは、生クリーム、イチゴとも凄い量を使うということです。生クリームは200mmのワンパック全部でギリギリ足りるか足りない位、イチゴにいたっては25個(!)、1パック10個入り500円としても、イチゴだけで1250円・・・。季節によってはもっと高いですから、カフェで頼んだら、結構するのではないでしょうか。「ばか高いケーキとかドカ喰いしてんじゃねえよ!」と、瀧が怒るのも無理もないと思います。

 さて、食べた本人の感想ですが、「かなり量が多い」とのこと。確かに三葉はドカ喰いしていたようです(笑)。
 その場で作る生クリームはおいしいですね。コーヒーは煎りたて・挽きたて・淹れたての「三たて」がおいしいですが、生クリームも、作りたてはおいしいです。先日の秋のパンケーキ祭~紅葉狩鬼揃でも、その場で作った生クリームのおいしさが話題になっていましたっけ。

 結局、私が食べたのはほんの少しだけで、残りは全部息子があっという間に食べてしまいました。瀧ではありませんが「ていうかそれ俺の金だろうが!(笑)」と言ったら、カラカラと笑って向こうへ行ってしまいました。

+ 2017/1/8追記 ++++++++++++++++++++++++++++++++

 1月7日(土)〜2月7日(火)、池袋パルコ本館の7階に「君の名は。」カフェが誕生の記事中に、上から「撮影したケーキ」の写真があったのですが、「食べている場面のケーキ」からはわからないことがいっぱいありました。

瀧(中身は三葉)が思わず撮影したパンケーキ
「ばか高いケーキ」 瀧(中身は三葉)が思わず撮影したパンケーキ
  • 「撮影したケーキ」にはイチゴシロップ(?)がかかっている。「食べている場面のケーキ」にはかかっていないように見えたが、シロップは手前側にしかかかっていないようので、見えないだけだった。
  • 「撮影したケーキ」のイチゴには葉が付いている物がある。「食べている場面のケーキ」にはついていないものしかないが、天辺のイチゴ以外は隠れる位置にあるから、見えないだけだった。
  • 「撮影したケーキ」には天辺にイチゴがあるが、上の「三葉てめえ、ばか高いケーキとかドカ喰いしてんじゃねえよ!。司たちが引いているだろう」の図を見ると、まさに1個食べているので、天辺のイチゴを食べたようだ。
  • 「食べている場面のケーキ」では、上段のイチゴの間の「ピンク色のもの」は、生クリームに見えたが、「撮影したケーキ」を見るとマカロンだった。
  • ベリー以外に、「赤い小さな実」がある(1/8現在、何の実か不明)。
  • ミントの葉もある。これも見えないだけだった。
「三葉てめえ、ばか高いケーキとかドカ喰いしてんじゃねえよ!。司たちが引いているだろう」の図(2)  口を閉じて、モグモグしている場面
「三葉てめえ、ばか高いケーキとかドカ喰いしてんじゃねえよ!。司たちが引いているだろう」の図(2)

天辺のイチゴを食べて(?)、モグモグしている場面です。

リアルに比較する写真を撮った感想では、口をあいている場面の方が、現実の人間は笑顔を表現しやすいです。
最初に手に入れたキャプチャーが、口を開けていて良かったです。

 PARCOのパンケーキは1480円で食べられるようですが、私の試算では、イチゴだけで1250円。加えて8個もマカロンを使っていることを考えると、ちゃんと再現しようとすると原価だけで軽く超えてしまうようです。

PARCOのメニュー 「瀧と入れ替わった三葉も思わず写真を撮りたくなったパンケーキ」(1480円)
PARCOのメニュー 「瀧と入れ替わった三葉も思わず写真を撮りたくなったパンケーキ」(1480円)

 抹茶パフェは良いアイデアですね。見立ての文化を持つ日本ならではのものと思います。材料は何でしょうか。作ってみたいです。


御神体のある山頂を再現した抹茶パフェ
御神体のある山頂を再現した抹茶パフェ


 「君の名は。」で茶会を開きたいですね。

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 「君の名は。」がヒットした要因について、新海監督のコメントに「誰もズルしなかった」という記事がありました。一部を引用します。
 
 監督が思う同映画のヒットの要因について聞かれると「原因はわからないが、プロデューサーと『誰もズルしなかったもんね』という話になりました」と述懐。「作画チームも声優チームもみんな愛があって、(声優を務めた)神木(隆之介)くんもすごい気合で、(上白石)萌音ちゃんも台本すべて暗記してきた。みんな今までのルーチンでそこそこのパフォーマンスでやらなかった」と分析。そしてターゲットとしていた20代だけでなく幅広い層に浸透したことについては「人の話を聞く、ヒアリングをたくさんした。お客様の気持ちを置いていかないようにしたことが功を奏したと思う」と語っていた。

引用ここまで。

 全員が一所懸命に向き合ったことが、この結果を生んだとの、いかにも新海監督らしい控え目なコメントです。しかし、私としては、それだけではなく、何より、作品自体に「この作品に対して自分は誠実に向き合わなければならない」と思わせるだけの力がなければ、そうはならなかったと、声を大にして言いたいと思います。いくら「ズルはいけない」といわれても、気持ちがついていかなければ、高いモチベーションを維持できません。作品自体に力があり、かかわる人が、みんなズルをしない、いや誠実に向き合いたいと強く思ったからこそ、この結果が生まれたと思うのです。
 「君の名は。」は、間違いなく大切にしたい、慈しみたいと強く人を思わせるものに満ち溢れています。

 作品自体がすばらしく、それに関わることがうれしいと思わせるものがなければ、真に愛されるものにはなりません。私の作るミルも、そうありたいと強く思います。

 今の私に出来ることは、ズルをせず、真正面から向き合うことだけです。

2016年11月13日日曜日

プジョーの刃とF201のボディを組み合わせる(1)

 今回は、F201にプジョーの刃を組み込んでみました。相変わらず、時々空回りしてしまうプジョーの刃ですが、他の刃を検証した結果があまりに予想外だったので、いつまでも先送りするわけにもいかなくなってきました。ザッセンハウスに似た形状を持つプジョーの刃が、どのような評価を得るのか、検証したいと思います。

 比較項目は、ザッセンハウス同様、スタビライザーの有無で、挽き時間(ハンドルの回転回数)、挽き心地、粒度のバラツキについて粗挽き・中挽き・細挽きを、同じ豆、同じ量で検証します。

豆の種類 : アラビカブレンド深煎り
豆の量   : 約10g カリタコーヒーメジャーカップ#44059 すり切りいっぱい

①スタビライザーなし
                           回転数       挽き心地                                       バラツキ     
 ①-1 粗挽き:  30回  ざらつきがあるが、非常に軽い。          粒度はバラバラ 
 ①-2 中挽き:  37回  ざらつきがあるが、最後まで滑らか。    粒度は揃うが粗い粉が混じる
 ①-3 細挽き:  44回  最後まで非常に滑らか                       粒度は揃うが、若干粗い

②スタビライザーあり
                           回転数       挽き心地                                       バラツキ     
 ②-1 粗挽き:  35回  ざらつきがあるが、非常に軽い           非常に 粒度が揃う
 ②-2 中挽き:  38回  ざらつきがあるが、最後まで滑らか     ほぼ、粒度が揃う
 ②-3 細挽き:  50回  最後まで非常に滑らか                      粒度は揃うが、若干粗い

★粗挽きの評価

 スタビライザーをつけたプジョーの粗挽きは、非常に粒が揃います。極端に大きな粒があったり、細かい粉が混じったりするわけではないです。しかし、挽く速度は遅いです(回数が多いです)。というか、この刃は隙間が大きいようで、他の刃よりも細かい側に設定する必要があり、粒度がそろうのはそのためのような気がします。事実、これ以上粗く設定すると、F303同様、急激に粗い粉が多くなります。

 スタビライザーをつけたプジョーの粗挽きは粒度が揃いましたが、スタビライザー無しでは、結果は全く異なります。本当に同じ粗さで挽いているのか?と思うほど大きな粒が混じります。今まで何種類かの刃を比較してきましたが、これほどまでスタビライザーの効果を感じたことはありませんでした。

 挽き心地は、スタビライザーの有無にかかわらず軽いですが、最後までガリガリとした印象があります。ひっかかり具合の印象はF303に近いです。

プジョーの刃で挽いた粗挽き比較 左がスタビライザーなし 右がスタビライザーあり

★中挽きの評価

 スタビライザーをつけたプジョーの中挽きも、粒が揃います。しかし、粗挽きのような大きさの粒が入っているという印象があります。

 スタビライザー無しのプジョーですが、粗挽き同様、品質が悪くなります。粗挽きのような大きさの粒の数が、パッとわかるほど多くなります。プジョーの刃に、スタビライザーは必須のようです。

 挽き心地は、ざらつきがありますが、The Coffee Mill同様、一回も豆を噛みこむ感覚なしに、最後まで同じトルクでひっくことができます。オリジナルモデルでも、プジョーは軽い挽き心地でした。
プジョーの刃で挽いた中挽き比較 左がスタビライザーなし 右がスタビライザーあり



★細挽きの評価

 今回も刃がガリガリとかみ合わないギリギリの隙間、刃の限界点です。

 これはダメです。細挽きはまったく話になりません。F101でも挽く速度が速かったので、粗いかもしれないという予想をしましたが、プジョーはさらに粗いです。

 ザッセンハウス・The coffee MIllは70~80回、F101は47~48回、プジョーは40回~47回です。「これは粗いかな」と思って受け皿を開けたのですが、やはりそうでした。

 挽き心地は、F303に似て、時々ひっかかる印象があります。

プジョーの刃で挽いた細挽き比較 左がスタビライザーなし 右がスタビライザーあり

 


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 今回の検証結果ですが、中細~中粗挽きだけが安定しているという印象です。どうやらある一定以上の粗挽きと、細挽きが苦手な刃というものがあるようです。

 ザッセンハウスの刃とプジョーの刃は形状が似ていることもあり、挽き心地の差はホッパーの形状にあると思っていました。しかし、細挽きの粉を挽いた際に明らかな差があり、刃自体に差があるとしか思えない結果が出ました。もしかしたら、両者の形状を比較すれば何かがわかるのかもしれません。

 検証すればするほど、どういった形状の刃が良いのか、わからなくなっています。しかし、プジョーの刃もF303と似たような傾向を示すということで、データがひとつ増えました。

2016年11月5日土曜日

F303の刃とF201のボディを組み合わせる(4)

 今回は、再度F201にF303の刃を組み込んだテストをしてみます。

 F101は粗挽き、中挽きの時は、すばらしく滑らかな挽き心地を持っていました。これで細挽きの品質さえ良ければ刃の形状が決定します。相似形であるF303がどのような評価を得るのか、検証したいと思います。

 比較項目は、今まで同様、スタビライザーの有無で、挽き時間(ハンドルの回転回数)、挽き心地、粒度のバラツキについて粗挽き・中挽き・細挽きを、同じ豆、同じ量で検証しようと思ったのですが、アダプターをスタビライザーありの前提で作成したので、スタビライザーをつけないと、刃が落ちてしまうことがわかり、スタビライザーありの状態だけの計測となりました。すみません。

豆の種類 : アラビカブレンド深煎り
豆の量   : 約10g カリタコーヒーメジャーカップ#44059 すり切りいっぱい

スタビライザーあり
                           回転数       挽き心地                                          バラツキ     
 ②-1 粗挽き:  30回  最後まで滑らか。非常に軽い。                大きな粒が混じる
 ②-2 中挽き:  36回  最後まで滑らか。途中で固いことがある。  粒度が揃う
 ②-3 細挽き:  79回  最後まで滑らか。途中で固いことがある。  ほぼ粒度が揃う


★粗挽きの評価

 皆さんの期待を裏切って申し訳ないのですが、なんと粒度が安定しません。粗挽きの範囲を超えた大きな粒が混じります。他のどのミルでも、細かい粉と大きな粉は混在するのですが、特に大きな粒が混じるという印象があります。何かの間違いかもしれない、私の設定が悪いのかと思い、中挽きから粗挽きに何度も調整したのですが、変わりません。わかったのは突然、粗い粉が多くなるところがあり、それを超えると範囲を超えた大きな粒が多くなるということです。大きな粒が出ないように設定すると、粗挽きでありながら、細かい粉が多くなり、粒度が安定しないという印象が強くなります。狙った粒度を出すのが、非常に難しいです。
 今まで粗挽きで挽くことがなかったのと、粗挽きの粒度について深く考えたことがなかったので気にしていませんでしたが、こうして比較すると、かなり安定しない(=設定が難しい)ことがわかりました。

 挽き心地は、他のモデル同様、粗い粉を挽くときは軽くなるのですが、時々、ひっかかることがあります。今まで、気にしたことがなかったのですが、F101の刃を使った後だからでしょうか。わずかな引っかかりも気になるようになってしまいました。

★中挽きの評価

 この傾向は中挽きも同じで、調整に苦労します。写真でもわかる通り、若干、通常の中挽きよりも細く挽いています。そうしないと粗い粉が混じります。

 挽き心地は、粗挽き同様、時々ひっかかることがあります。一度に挽く量が多くなったからでしょうか。ザッセンハウスのように、回転が止まるほどの固さではありませんが、終始滑らかというわけではないです。

★細挽きの評価

 今回も刃がガリガリとかみ合わないギリギリの隙間、刃の限界点です。

 残念ながら、細挽きもあまり細かくなりません。細かい粉を挽けるのだから、細挽きは上手くいきそうな感じがしますが、ザッセンハウスのようにふわっとした印象はなく、ペタリとした印象です。この刃は、ガリガリとかみ合わないギリギリの隙間が大きいです。もともと精度良く作られた刃なのですから、もっと細かく挽けそうなものですが、そうでもなかったです。

F303の刃で挽いた粉
F303の刃で挽いた粉の比較 左から粗挽き、中挽き、細挽き

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 今回の結果には驚きました。自分のしているテスト方法が、どこか間違っているのではないかと思い、何度もやり直しましたが、結果は同じでした。

 粒度設定のしにくさという点で、この刃は大きく劣ります。評判の良いF303の刃ですが、それは今まで「このモデルだけがシャフトを両抑えしていることで、空廻しのした時の動きが良かったため」だと思わざるを得ません。他の刃も、同じようにシャフトを両抑えした条件下では、その優位性は大きく揺らぎました。

 もちろん、きちんと粒度を固定して使っている方には問題ありません。しかし、当ブログとしては、頻繁な分解掃除を推奨しており、分解掃除後の調整の手間を考えると、高い評価を下すことができません。

 そして、F303の刃はF101の同様、分解掃除の手間がかかりすぎます。他の刃は内刃は1つのパーツでできていますが、分解してしまったこともあり、10個ものパーツを洗う必要があります。組立の順序などは慣れればそれほどでもありませんが、それでも1回で正確に順番通り組み上げるのは、まず無理です。間違いなく高頻度な清掃は億劫になります。また、板と板の間にわずかな隙間があることも、古い粉が残り続ける要因です。

 分解掃除の頻度が少なくなること、古い粉が残り続けること、これは、下記の当ブログの考える「良い手動式ミルの条件」の2点を満たしません。

 第一条件:古い豆、粉がミルの中に残らないこと。
 第二条件:(分解・)掃除(・組立)がしやすいこと。

 今までずっとF303の形状こそ優れた形状だという前提に立って、すべてのサイズ・形状を規定してきました。本体の大きさ、厚さなど、F303の内刃・外刃が収まるギリギリに収めるため、0.1mmどこで削るかというレベルで何度も設計変更、打ち合わせをしてきました。

 「図面は簡単に描けるかもしれないが、実際に加工するとなると、これだけの厚さがないと歪むから厚さを確保してほしい。」
 「この部分をあと0.5mm大きく削れば、加工精度が飛躍的に向上する。エンドミルのブレをなくすためにも、大きくした方が良い。」
 「この斜めの形状は必須なのか?ここを直線にすれば、加工が楽になる。加工時間も短くなるし、高価な機械を使わずに済むから、安くできるし、何より精度が向上する。」
 「ネジ径が小さいが、なんとかならないか。この径では強度が確保できない。もう1サイズ大きくないと耐えられないだろう」

 こうしたやりとりを、それこそ年単位で、何度もしてきました。

 しかし、今回の検証結果は、その前提を根底から覆してしまいました。

 一体、F101の優位性とF301の違いはどこにあるのか。材質・形状の差が原因なのか。まだ検証していないプジョー・FISCO・F201を研究することでわかるのか。それとも、さらに変数が増えるのか・・・。

 本体の外部形状はともかく、他の部分はすべて振り出しに戻ってしまいました。

 まさか、このような結果になるとは、予想もしていませんでした。F303の優位性を疑ったこともなかったので、かなり衝撃を受けています。